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介護予防及び要介護度進行予防

【介護職必見】利用者の要介護度進行予防に役立つ!介護予防研修の内容とポイント

とも
とも
こんにちは、ともです。この記事は、介護予防研修の資料作成前に読むと、必ず役立つ内容です。

筆者(とも)

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。

読者さんへの前おきメッセージ

要介護度の進行予防は、「できない所を補う」前に「できる力を守り伸ばす」発想が出発点です。

本記事では、進行の主因(疾患・運動不足・環境・心理)をおさえつつ、日常に埋め込む介護予防のコツを整理。

運動・栄養・口腔・認知・交流の研修テーマ、声かけや介助の実践、転倒予防や福祉用具の活用、そして記録・多職種連携による“見える化”まで、明日から現場で使える具体策を一気に学べます。

この記事を読むメリット

  • 要介護度進行の原因と予防の基本がわかる
  • 現場ですぐ活かせる具体的な支援方法が学べる
  • チームで予防に取り組む仕組みづくりがわかる

 

早速みていきましょう。

要介護度進行予防とは?基本の考え方

初老の夫婦が体操をしている場面

介護予防とは、高齢者が要介護状態にならないように予防策を講じ、健康や心身機能を維持する取り組みです。

介護施設では「介護予防および要介護度進行予防研修」が法定研修となっており、利用者sさんの要介護状態への悪化を防ぎ、自立した生活を続けられるようなケア方法を学びます。

要介護度進行を防ぐ基本は「利用者さんの残存能力を支えるケア」にあります。

進行原因

要介護度が進む要因には、さまざまです。

次のような病気や症状などが大きく関与しています。

  • 認知症
  • 脳血管疾患
  • 加齢による身体機能の衰え
  • 骨折・転倒

これらに加え、運動不足や不適切な生活習慣、孤立による精神面の問題なども介護度悪化の引き金となるため、包括的な対策が必要です。

支援の視点

私たち介護職は「できることを奪わない」ケアを心掛けます。

着替えや歩行など利用者さんが自力で行える動作はできる範囲で見守り、必要最小限のサポートにとどめます。

さらに、日常生活の中でリハビリ的要素を取り入れることで体力維持を図り、「生活の中でのリハビリ」を実践します。

意欲と参加の重視

介護予防は運動だけではありません。

高齢者が趣味や地域活動に参加し、自分から動きたいという気持ちを引き出すことが重要です。

社会的な交流を増やしたり、生涯学習や趣味で新しい知識・技能を得たりすることは、脳の活性化・認知機能維持につながります。

介護予防研修で学ぶべき主要テーマ

介護予防研修では、利用者さんの機能維持・意欲向上に資する以下のようなテーマが扱われます。

身体機能の維持(運動・栄養・口腔ケア)

定期的な体操や歩行訓練で筋力・バランス能力を高め、転倒リスクを下げます。

栄養ではタンパク質やビタミンD・カルシウムをしっかり摂り、免疫力向上やフレイル(虚弱)の予防を図ります。

また、口腔ケアは誤嚥性肺炎や虫歯・歯周病予防に不可欠です。

適切な歯磨きや舌体操で口腔内の汚れを除去し、肺炎リスク低減や食事機能の維持につなげます。

認知機能・意欲の維持(脳トレ・交流・役割づくり)

パズルや読み物など知的活動を取り入れて脳を活性化し、認知症予防に努めます。

利用者さん同士の交流会や地域行事への参加を促し、孤立感を防ぎます。

また、施設内で「お手伝い役」や簡単な仕事を持ってもらい、役割感・自尊心を醸成することも有効です。

生活環境の工夫(転倒予防・住環境・福祉用具活用)

手すりの設置や段差解消など住環境の整備で安全性を高めます。

滑り止めマットや照明の工夫も基本です。

さらに、歩行器やシルバーカー、ベッド用手すりといった福祉用具を積極的に導入し、転倒事故を防ぎます。

これらは「転んでから」ではなく「転ぶ前」に用いることで、転倒による要介護度上昇を未然に防ぎます。

介護職の関わり方(声かけ・支援視点・観察力)

介助前には必ず説明と声かけを行い、利用者さんが安心して動けるよう誘導します。

介助時は「できるところだけ支える」姿勢が基本です。

例えば、本来自力で立てる方には手を添えるにとどめ、ひとりで立ち上がる機会を奪わないよう注意します。

また、利用者さんの表情や反応を日頃から観察し、体調変化にいち早く気づけるよう洞察力を磨きます。

立ち上がり介助:

利用者さんが椅子やベッドから自分の力で立ち上がれるよう、介護者は体の向き調整や声かけで補助し、必要最小限の力で支えます。

一緒に行う姿勢:

「〜してあげる」のではなく、「〜しましょうか?」と利用者さんと協力しながら行動を促します。このようなかかわり方で利用者さんの自尊心や意欲を維持できます。

小さな成功体験の積み重ね:

できた動作はその都度大げさに褒め、次の意欲につなげます。達成感の積み重ねが利用者さんの前向きな行動を後押しします。

紹介したテーマ別で、【介護予防及び要介護度進行予防に関する研修】の資料を作成しています。

研修資料をお探しの方はこちらの記事をご参照ください。

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実践研修で取り上げたい内容と進め方

研修では机上講義だけでなく、実践的・参加型の学習が効果的です。

テーマ設定

各施設のニーズに合わせ、運動プログラム、口腔体操、栄養指導、日常動作訓練(ADL訓練)など具体的な研修テーマを設定します。

例えば、転倒予防体操や嚥下訓練を中心とした実技を行うなど、現場の課題に応じた内容にします。

ロールプレイ・実技演習

机上で学んだ知識を実際に身につけるため、グループワークやロールプレイを積極的に取り入れます。

認知症の方への対応や食事介助、移動支援などを想定して演じてみると、実践的な対応力がぐんと高まります。

ロールプレイ中は参加者同士で役割を交代し、介護側と利用者役の両方を体験することで、利用者さんの気持ちや現場の視点を深く理解できます。

「気づき」と「振り返り」重視

実技演習の後には必ず振り返りの時間を設け、うまくできた点・改善すべき点・気づいたことを参加者全員で話し合います。

具体的には、「声かけのタイミングが良かった」「姿勢の指導に工夫が必要だった」など互いの気づきを共有し、次の介助に活かします。

このプロセスを通じて学習効果が飛躍的に高まります。

また、経験豊富な先輩職員や講師からのフィードバックを受けることで、学びを現場での行動に結びつけます。

研修後に、より成果を高めるためのチーム連携

介護予防の成果を出すには、多職種連携が欠かせません。

専門職との情報共有

看護師や理学療法士、作業療法士、管理栄養士など多様な専門職と連携します。

介護職が食事量の減少や体重変化などに気づいたら、速やかに看護師・管理栄養士へ報告することで、栄養プランの調整や嚥下機能評価(ST)をスムーズに実施できます。

このように連携すれば、栄養管理やリハビリ介入、ケアプランの見直しがタイムリーに行え、要介護度進行抑制につながります。

ケアマネージャーとの協働

ケアマネージャーとも密に連絡し、利用者さんの状態変化を共有します。

ケアマネがケアプランを見直す際にも最新情報が反映されるため、医療・福祉サービスを一体化した支援が可能になります。

まさに多職種が専門性を活かし合うことで、利用者さんに適した包括的ケアが提供されます。

記録と会議で“見える化”

施設内では電子カルテや介護記録など、全職種がアクセス可能な共通システムを活用して情報を一元化します。

さらに、定期的なケアカンファレンスや申し送りを設け、口頭でも情報交換します。

全職員で利用者さんの変化を把握することで、介護予防の取り組みを継続的に改善し、成果を見える化します。

おわりに

いかがだったでしょうか。

要介護度の進行予防は、特別なプログラムよりも「日常の積み重ね」と「チームの連携」で差が出ます。

できることを奪わず、意欲を引き出し、生活にリハビリ要素を散りばめる。その積み重ねが転倒・低栄養・意欲低下の悪循環を断ち切ります。

記録で変化を見える化し、多職種と素早く共有・調整する仕組みを回しましょう。

小さな“できた”を増やす工夫こそ最大の進行予防です。

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介護士の資格取得/スキルUP/転職について記事を書きています。 作業療法士/介護福祉士/ケアマネージャー資格等の保有