なぜ『忙しい』と逃げるのか?研修に参加しない職員への対応と、心の壁を壊す声かけのコツ
- 研修に来ない職員の本音を知りたい方
- 「忙しい」と断られる理由に悩んでいる方
- 職員にうまく参加してもらう声かけを知りたい方
- 強制せずにやる気を引き出したい方
- 現場の雰囲気を良くしたいリーダーや教育担当者
研修の企画・運営は、通常の業務にプラスアルファで行う「重労働」ですよね。
それなのに、いざ開催しようとするとスタッフが消極的…。
そんな現実に心が折れそうになっている方も多いはず。
なぜ、彼らは研修を避けてしまうのでしょうか?
そして、どうすれば「サボるスタッフ」を「学びを楽しむ仲間」に変えられるのでしょうか?
根性論や厳しい指導に頼らない、心理学と現場の知恵を融合させた解決策を紐解いていきましょう。
この記事を読むメリット
なぜ「忙しい」と逃げるのか?3つの本音

まず、スタッフを「やる気がない」と決めつける前に、彼らの心の声を想像してみましょう。
サボるのには、彼らなりの「正当な(と思っている)理由」があることが多いのです。
①「現場への罪悪感」という壁
真面目なスタッフほど、「自分が研修で1時間抜けることで、残されたメンバーに負担がかかる」ことを気に病みます。
「あのおむつ交換、誰がやるんだろう?」
「入浴介助が詰まっているのに、自分だけ座っていていいの?」
このような申し訳なさや不安が、研修への足を遠のかせています。
彼らにとって不参加は、怠慢ではなく「現場を守るための選択」である場合があるのです。
②「役に立たない」という諦めの壁
これは、研修の内容と現場の悩みがリンクしていないときに起こります。
「介護の基本とか法令遵守とか、それ今さら聞く必要ある?」
「今の私の苦労を解決してくれないものに、貴重な時間は使いたくない」
抽象的なテーマばかりだと、「現場の役に立つの?」という疑問が壁になり、優先順位を下げられてしまいます。
③「評価への不安」という壁
「できないことを露呈させられるのではないか」
「またダメ出しされるのではないか」
特に自信のないスタッフにとって、研修は「学びの場」ではなく「テストの場」のように感じられ、自分を守るために回避行動(=忙しいという口実)をとってしまいます。
研修に来ない職員へのNG対応
不参加のスタッフを「なぜ来ないんだ!」と問い詰めたり、正論を押し付けたりしたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、これは多くの場合、逆効果になります。
正論で論破する:
「仕事なんだから当然でしょ」という言葉は、相手の心をさらに閉ざさせます。人間は、強制されると反発したくなる「心理的リアクタンス」という性質を持っているからです。
名指しで公衆の面前で責める:
恥をかかされた職員は、研修を「罰」だと認識し、さらに嫌いになります。
現場の忙しさを無視して「強制」する:
現場の状況を無視した招集は、リーダーへの不信感に直結します。「このリーダーは現場の大変さをわかっていない」というレッテルを貼られてしまいます。
心の壁を壊す!響く声かけのコツ
北風と太陽の童話を思い出してください。
旅人の上着を脱がせたのは、冷たい風ではなく、温かな太陽の光でした。
スタッフを動かすのも、厳しさではなく「納得感」と「特別感」です。
「教えてほしい」と役割を与える
人は誰かに頼りにされると、存在意義を感じて動きたくなるものです。
✕ 悪い例:
「〇〇さん、次回の移乗研修、必ず出席してくださいね」
〇 良い例:
「〇〇さんは移乗がすごく上手だから、次回の研修で『コツ』をみんなに共有するのを手伝ってほしいんです。あなたの視点が必要なんです」
このように、「あなたの存在が研修の質を上げる」というメッセージを伝えてみてください。
「たった5分」のハードル下げ
最初から1時間を求めず、「最初の5分の事例検討だけでも参加して」と誘うのも手です。
一度参加して「面白い」「役立つ」と感じれば、次からは自分から時間を調整するようになります。
「明日、楽になるよ」という利益提示
「研修=勉強」ではなく「研修=楽になるための裏技」だと伝えます。
「これを覚えれば、夜勤の記録が15分早くなるよ」
「腰痛が劇的に減る体の使い方のコツをやるよ」
このように、「それを知ることで得られるメリット」を具体的に提示しましょう。
「不参加」を責める前に見直したい、研修の「見せ方」
個人の意識を変えるのと同時に、仕組みとして「参加しやすい、参加したくなる」環境を整えることが重要です。
タイトルの工夫:
「感染症研修」という硬い名前ではなく、「自分と家族をウイルスから守る方法」など、自分事化できるタイトルに変えてみましょう。
参加のハードルを物理的に下げる:
どうしても全員が集まるのは不可能です。録画したものを休憩室で流したり、要点をまとめた「1分まとめ動画」を共有したりして、「その場にいなくても学べる」選択肢を用意します。
「お土産」がある研修にする:
すぐに現場で使える「カンペ用カード」を配布したり、ちょっとしたお菓子を用意したりするなど、ホスピタリティを意識します。「ここに来ると、ちょっとだけ良いことがある」という刷り込みを作るのです。
研修は「管理」ではなく「チーム作り」の手段
いかがだったでしょうか。
スタッフが参加しないことに腹を立てるのではなく、「どうすれば彼らの心に火がつくか」を考えるクリエイティブな挑戦だと捉え直してみませんか?
参加しない職員を「やる気のない敵」にするのではなく、「まだ味方になっていない仲間」と考えることが大切です。
あなたが責めるのをやめ、彼らの不安に寄り添い、「行きたい!」と思える仕掛けを一つずつ作っていくこと。
そのプロセス自体が、実は最高のリーダーシップになっています。
完璧を目指さなくて大丈夫。
まずは、隣のスタッフに「今度の研修、あなたにいてほしいんだ」と声をかけることから始めてみましょう。
お知らせ①【介護事業所の必須研修資料一覧(2026年度版)】
介護サービスごとにわかりやすく、情報公表調査で確認される研修と、義務づけられた研修を分けて記載しています。
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