虐待防止研修に役立つグループワークの進め方【高齢者虐待防止研修】
- すぐ使える研修資料がほしい
- 急ぎでも伝わる資料を作りたい
- 職員が興味を持つ研修テーマは?
- 去年と同じ内容ではまずい…
- 研修担当じゃないけど伝えたい
虐待防止研修は、話を聞くだけでは現場の行動は変わりにくいものです。
本当に大切なのは、職員一人ひとりが「自分ごと」として考え、日々のケアを振り返ることです。
そのために有効なのがグループワークです。
意見を出し合い、悩みを共有する中で、新しい気づきや具体的な改善策が見えてきます。
本記事では、虐待防止研修に役立つグループワークの進め方や具体例をわかりやすく紹介します。
この記事を読むメリット
- 虐待防止研修で使える具体的なグループワーク方法がわかる
- 参加者が発言しやすい進め方や場づくりのコツが学べる
- 研修を「やりっぱなし」にせず、現場改善につなげる方法が理解できる
それでは早速、みていきましょう。
参考資料:神戸市「虐待防止研修ハンドブック」
グループワークの意義と効果

グループワークは、話を聞くだけの研修よりも、実際の現場に近い学びができます。
自分の考えを言葉にし、他の人の意見を聞くことで、新しい気づきが生まれます。
話し合いの中では、次のようなといった良い効果があります。
- 「自分にも起こり得る問題」として考えられる
- 悩みや不安を共有できる
- 相談しやすい関係ができる
進め方の一例として、4~5人の小さなグループで話し合い、時間ごとにメンバーを入れ替える方法があります。
小さなグループにすることで、多くの意見が集まり、考えが広がります。
また、言葉にするだけでなく、個人の考えを付箋に書き出し、それを貼り出すと考えを整理しやすくなります。
最も大切なのは、安心して発言できる雰囲気をつくることです。
具体的なグループワーク例
ではここで、4つのグループワーク例を紹介します。
①事例ケース検討ワーク
実際に起こった虐待疑い事例(または自施設のヒヤリハット事例)をグループに配布し、課題点と対応策を話し合います。医師会や庁舎の事例だけでなく、自施設で起きうる具体例を題材にすると実感が高まります。
②虐待の芽チェックリスト検討
東京都福祉保健財団などが公開する「虐待の芽チェックリスト」を使い、チェック項目に沿って自分の経験を照らし合わせます。チェック後、気づいた点を共有し、「もし自分だったらどうするか」意見交換します。
③ワールド・カフェ・グループ討論
ホワイトボードにテーマ(例:移乗介助時の工夫、強い言葉遣いを減らすにはなど)を書き、小グループで20分ずつ話し合い、別テーブルへ移動してアイデアを共有します。メンバーを入れ替えながら対話を重ねることで、多様な意見や視点が交差し、一人では思いもよらなかったような新しいアイデアや深い気づきが生まれます。
④ロールプレイ/寸劇
典型的な虐待場面(身体拘束、言葉の乱暴、無視など)を想定し、グループごとに演じてもらいます。演じた後に全員で感想を話し合い、どうすれば防げたか、他の方法はあるか議論します。演じる側も見る側も気づきが深まるワークです。
ワーク実施のポイント・進行例
グループワーク実施時は、事前準備とファシリテーションが重要です。
まず、各グループに配布する資料(ケースシナリオやチェックリスト)を用意し、グループワークと発表の時間配分を決めます。
例として、「事例配布(5分)→グループ討論(10分)→発表・全体討論(10分)」といった流れを設定します。
進行役は多めに発言を促しつつ、必要に応じて助言や解説を加えます。
ファシリテーション:
参加者の集中力を維持するために、上記のワールド・カフェ等を活用し、全員に発言を促します。付箋を使えば、個々の気づきが見える化され、合意形成がスムーズになります。場のルールとして「否定せず傾聴する」「全員が発言する」の2点を共有し、安全な雰囲気を作りましょう。
進行台本例:
「では、資料Aを配ります。グループに分かれて5分間読み、それぞれ気づいた点を書いてください(時間)。では意見を交換しながら議論を進めましょう(10分)。残り5分で代表者に発表してもらいましょう。発表の後は全体で解決策をまとめます。」という具合に、開始から発表までの流れを簡潔に示します。
小道具・配布物:
付箋やマーカー、模造紙などを用意し、付箋に書いた意見を模造紙に貼って模造紙ごとテーブル間を移動すると活発な議論になります。タイムキーパーを立てて時間管理することも有効です。
研修の評価とフォローアップ
研修は「やって終わり」にしないことが大切です。
本当に役立ったかどうかを確認し、次につなげる仕組みを作ります。
研修後には、理解度テストやアンケートを行い、学んだ内容が身についているかを確かめます。
さらに1~2週間後に、「実際にどんな工夫を始めましたか」といった質問をすると、行動の変化が見えてきます。
次の3つの流れを作ることで、学びが定着し、施設全体の虐待防止の力が高まります。
- 研修後アンケートを集計する
- 委員会で結果を話し合う
- 改善点を次回研修に反映する
全職員が参加することも重要です。
欠席者には別日で受講してもらい、内容を共有します。
最後に、研修の結果は虐待防止委員会で報告し、施設運営にも生かしましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。






