筆者(とも)
記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。
日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。
読者さんへの前おきメッセージ
骨粗鬆症は加齢や生活習慣の影響で骨がもろくなり、骨折のリスクが高まる病気です。
強い骨を保つには、早期からの予防が欠かせません。
この記事では、骨粗鬆症の基本的な知識と、骨を丈夫に保つための生活習慣を詳しくご紹介します。
利用者さんやご家族、職員にも役立つ知識です。
ぜひ研修資料としてお役立てください。
この記事を読む価値
- この記事のまま進めることで、研修にできます。
- そのまま利用者さんに伝えても、介護予防の啓発になります。
- 3分程度で読める内容です。
それでは早速、見ていきましょう。
骨粗鬆症とは
骨粗鬆症とは、骨密度が低下して骨が脆くなり、軽い衝撃や転倒でも骨折しやすくなる病気です。
この病気は進行がゆっくりで、痛みなどの症状が現れにくいのが特徴です。
そのため、骨折をきっかけに診断されることも多く、見た目ではわかりにくい「沈黙の病気」とも呼ばれます。
骨粗鬆症の主な原因としては、加齢やホルモンバランスの変化、カルシウムやビタミンDの不足、運動不足などが挙げられます。
骨が弱くなると、生活の中でのわずかな負担でも骨折する危険性が高まります。
特に高齢者に多く見られ、骨折が長期の寝たきりの原因となることもあるため、早期からの予防が重要です。
【骨粗鬆症の高齢者が起こしやすい4つの骨折】
① 脊椎圧迫骨折:
背骨がつぶれてしまう骨折で、特に胸椎や腰椎に多く見られます。軽い転倒や前かがみの動作でも起こることがあります。
② 大腿骨近位部骨折(股関節骨折):
大腿骨の上部が折れる骨折で、転倒によって引き起こされることが多く、歩行や日常生活に大きな影響を与えます。
③ 橈骨遠位端骨折(手首の骨折):
手首の骨(橈骨)の端が折れる骨折で、転倒して手をついた際に起こりやすいです。
④ 上腕骨近位部骨折:
肩に近い上腕骨が折れる骨折で、こちらも転倒によるものが多いです。
骨粗鬆症リスクチェックリスト
骨粗鬆症のリスクは、生活習慣や体質によって異なります。
次のリストで、あなたの骨が健康かどうかチェックしてみましょう。
多くの項目に該当する場合は、骨粗鬆症のリスクが高まっている可能性がありますので、医師に相談することをおすすめします。
外出が少なく、日光をあまり浴びない
定期的に運動をしていない
牛乳やヨーグルトなどの乳製品をあまり摂取していない
小魚や大豆製品をあまり食べない
痩せ型で、筋肉量が少ない
背中が丸くなってきたと感じる
このリストに該当する項目が多いほど、骨が弱くなっている可能性が高いです。
定期的な検査や適切な対策を始めることで、骨粗鬆症のリスクを軽減することができます。
骨を丈夫にする生活習慣のポイント
骨を丈夫にするには4つのポイントがあります。
- カルシウムをしっかり摂取する
- ビタミンDでカルシウム吸収をサポート
- 日光浴でビタミンDを生成
- ダイナミックフラミンゴ療法で骨を強化
それぞれ具体的に解説していきます。
① カルシウムをしっかり摂取する
骨の健康を保つために最も重要な栄養素がカルシウムです。
カルシウムは骨の主成分であり、日々の摂取が欠かせません。
以下の食品を積極的に取り入れて、毎日のカルシウム量を確保しましょう。
乳製品:
牛乳、ヨーグルト、チーズなどには豊富なカルシウムが含まれています。朝食や間食に取り入れると手軽に摂取できます。
小魚:
しらす干しや煮干しは骨ごと食べられるため、カルシウムを効率よく摂取できます。
大豆製品:
豆腐や納豆はカルシウムが含まれるだけでなく、筋肉の形成にも役立つたんぱく質も多く含まれています。
② ビタミンDでカルシウム吸収をサポート
カルシウムを骨にしっかりと取り込むには、ビタミンDが必要です。
ビタミンDは体内で生成されるほか、食品からも摂取可能です。
次の食品を意識的に取り入れることで、ビタミンDの不足を防ぎましょう。
青魚:
サバ、イワシ、サンマなどの青魚には、ビタミンDが豊富に含まれています。
きのこ類:
しいたけやエリンギなどもビタミンDを含んでいます。きのこは調理もしやすく、さまざまな料理に使えます。
卵黄:
卵の黄身にはビタミンDが含まれており、手軽に摂取できる食材です。
③ 日光浴でビタミンDを生成
ビタミンDは紫外線を浴びることで体内で生成されるため、日光浴も骨の健康に重要です。
1日15分程度、日差しの強い時間を避けて外に出ることで、体内でのビタミンD生成が促進されます。
ただし、紫外線の影響に注意し、長時間の日光浴は避けるようにしましょう。
帽子をかぶったり、木陰で短時間浴びるなどの工夫も大切です。
④ ダイナミックフラミンゴ療法で骨を強化
ダイナミックフラミンゴ療法は、片足立ちをして骨に負荷をかけるエクササイズです。
この療法は特に太ももの骨に効果的で、片足立ちをすることで両足立ちの4倍の負荷が骨にかかり、骨密度を高める効果があります。
方法は簡単ですので、日常生活に取り入れやすいでしょう。
【方法】
片足を5cmほど床から浮かせて、1分間片足立ちをします。
これを1日3回、両足で行います。
フラミンゴ療法は足腰の筋力も鍛えられるため、転倒防止にも役立ちます。
慣れてきたら、より長い時間片足立ちをして負荷を増やしてみましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
骨粗鬆症の予防をまとめると、次のようになります。
栄養バランスの取れた食事:カルシウムやビタミンDが豊富な食品を日常的に摂取する。
適度な運動習慣:ウォーキングや軽い筋力トレーニングで筋力を鍛え、骨に刺激を与える。
日光浴:ビタミンDの生成のために、短時間でも日光を浴びる習慣をつける。
骨粗鬆症は、誰にでも起こり得るリスクがある病気です。
しかし、日常の食事や運動、生活習慣を意識することで、骨の健康を長く保つことが可能です。
健康な骨は、健康な体の基盤です。
職員の利用者さんも適切な知識を取入れることで、健康でアクティブな毎日を楽しむことができます。
ぜひ、研修として皆さんにお伝えしてみてください。
それではこれで終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この研修資料が、御社の運営にお役立ていただければ幸いです。
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