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介護予防及び要介護度進行予防

誤嚥を防ぐ!食材・姿勢・介助でできる安全な食事法【介護予防及び要介護度進行予防研修】

とも
とも
こんにちは、ともです。誤嚥の防ぎ方について書きました。【介護予防及び要介護度進行予防研修】にも使える資料です。

筆者(とも)

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。

読者さんへの前おきメッセージ

介護現場では、食事中に食べ物や飲み物が誤って気道に入ってしまう「誤嚥」が原因で窒息や肺炎を引き起こす事故が発生することがあります。

特に嚥下機能(飲み込みの力)が低下している方にとっては、食材の提供方法や姿勢、介助方法が非常に重要です。

本記事では、誤嚥事故の主な原因とその防止策について解説します。

この記事を読む価値

  • この記事のまま進めることで、研修にできます。
  • 利用者さんに伝えることで、介護予防の啓発になります。
  • 難しい表現は使っていません。

 

それでは早速、見ていきましょう。

誤嚥事故が発生する理由とその背景

誤嚥が発生するのは、次の2つの原因が考えられます。

1. 食材の提供方法の工夫不足

2. 食事介助や見守りの不足

介護職員はこれらを把握し、食事の提供方法や介助の方法を適切に工夫することが、事故防止に繋がります。

それぞれ具体的に解説していきます。

1. 食材の提供方法の工夫不足

提供する食材の種類や大きさが、利用者さんの嚥下能力に適していないと、誤嚥のリスクが高まります。

例えば、場合によっては小さくカットされた食材や、嚥下しやすい柔らかい食材に変更する必要なども考えられます。

また、粘り気の強い食品や硬い食材、大きな塊などは誤嚥しやすいため注意が必要です。

食材の形や食感も考慮し、個々の利用者さんに応じた提供方法を取り入れることが大切です。

2. 食事介助や見守りの不足

食事中の介助や見守りが適切でない場合、誤嚥が発生してしまうケースがあります。

例えば、食べるペースに合わせて食事介助を行わなかったり、飲み込む前に次の一口を促すなど、利用者さんの嚥下のタイミングを考慮しない介助は危険です。

食事の際は利用者さんの様子をよく観察し、必要な介助や声かけを行い、飲み込みがスムーズかどうかを確認することが重要です。

誤嚥事故発生時の適切な対応

万が一、誤嚥が発生した場合には、迅速で正確な対応が求められます。

誤嚥時の対処が遅れると、窒息や肺炎といった深刻な健康被害を招く恐れがありますので、以下の処置を覚えておきましょう。

口腔内の異物除去

まずは、口腔内に残っている食物を迅速に取り除きます。

背部叩打法

誤嚥による窒息が疑われる場合、背中を叩いて気道を確保する方法が有効です。これは救命のための初期措置として覚えておきましょう。

ハイムリック法(腹部突き上げ法):

利用者さんの後ろに立って手を腹部に当て、突き上げるようにし横隔膜を圧迫します。これにより肺が空気で押され、成功した場合には気管から異物を取り除くことができます。

heimlich-method

救急車の要請

誤嚥によって窒息が疑われる場合や症状が重い場合には、速やかに救急車を呼んで専門的な治療を受ける必要があります。

迅速で正確な対応を行うためには、日頃から救命処置の研修を行い、緊急時に適切な行動が取れるようにしておくことが求められます。

誤嚥防止のために注意する「姿勢」と「食材」

誤嚥を防ぐためには、利用者さんが適切な姿勢で食事を摂ることが重要です。

また、誤嚥しやすい食品を理解し、誤嚥リスクの少ない食材を提供することも有効です。

誤嚥しやすい食品リスト

誤嚥しやすい食材には、以下の特徴があります。

これらの食品を提供する場合は、細かく刻んだり、嚥下しやすいよう工夫しましょう。

粘り気が強い食品

餅やおかゆ、わかめなど。これらの食品は喉に張り付きやすいため、誤嚥しやすいです。

硬くて噛みにくい食品

ごぼうやこんにゃくなど。噛み切りにくく、飲み込みに時間がかかるため、細かくする工夫が必要です。

パサつきやすい食品

パンやゆで卵、イモ類は、水分が少なく口内でパサつきやすいので、嚥下困難な方には避けるべきです。

口内でばらけやすい食品

ひじきやひき肉などは、口内で散らばりやすく、嚥下時に誤嚥のリスクがあります。

酸味の強い食品:酢の物や柑橘類は、酸味が強いため、むせるリスクが高まります。

正しい食事姿勢のポイント

正しい姿勢で食事をすることで、誤嚥のリスクを大幅に減らすことができます。

理想的な姿勢は、軽く前かがみになり、あごを引いた状態です。

この姿勢によって、食べ物が気道に入りにくくなります。

軽い前かがみ

前かがみになることで、食道への流れがスムーズになります。

背もたれのサポート

背中をしっかり支えてくれる背もたれがあると、食事時の姿勢を保ちやすくなります。背中と背もたれに隙間ができる場合は、クッションなどで調整すると良いでしょう。

足の接地

かかとを床につけることで安定した姿勢が保てます。

テーブルの高さ

高すぎないテーブルで、腕が自然に動かせる高さが望ましいです。

こちらの画像を参考にしてくだい。

食事の正しい姿勢

引用画像:Kewpie

研修での学びを日常に生かす

研修だけでは意味が無く、それを活かすことが重要です。

利用者さんの嚥下事故を減らすには次のような取り組みが必要です。

定期的な研修:

スタッフ全員が嚥下のメカニズムやリスクについて理解するための研修を定期的に参加します。嚥下障害のサインや誤嚥を防ぐための食事介助の方法を学ぶ機会が必要です。

リスクアセスメント:

各利用者さんの嚥下能力やリスクを定期的に評価し、状況に応じて食形態や介助方法を調整します。

実践的な知識の活用:

研修で学んだ知識を日々のケアに反映させることが大切です。例えば、姿勢の調整や適切なペースでの食事介助を行うことで、誤嚥のリスクを減らせます。

チームでの共有と連携:

利用者さんごとの嚥下リスクについてスタッフ全員で共有し、協力して対策を行うことも重要です。

これらの対策を徹底することで、嚥下事故を効果的に減らすことが期待できます。

おわりに

いかがだったでしょうか。

誤嚥事故は、食材の選び方や提供方法、介助の仕方、姿勢などの工夫によって大きく予防できます。

介護の現場では、利用者さん一人ひとりの嚥下能力や食事の習慣に合わせた配慮が不可欠です。

また、誤嚥が発生した際には迅速で適切な対応を行うため、日頃からの研修や準備が大切です。

利用者さんが安心して食事を楽しめる環境を整えることで、事故のリスクを減らし、より安全で豊かな生活を提供していきましょう。

それではこれで終わります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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介護士の資格取得/スキルUP/転職について記事を書きています。 作業療法士/介護福祉士/ケアマネージャー資格等の保有