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リーダー・管理職のスキルUP

【介護施設】スタッフとの面談方法【ティーチング・コーチング・1on1ミーティングの違いを解説】

スタッフへの面談方法で悩んでいる管理職。

部下との面談がいつも雑談に変わってしまう。面談の方法がよくわからないから苦手。どうすればキャリアアップを促すような面談になるかわからない。
とも
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こんな悩みのある人に向けて記事を書きました。

こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。介護施設で処遇改善加算を申請するのに、スタッフのキャリアアップを図ることは必須です。僕は毎月、スタッフと面談をしています。先日、以下のようなツイートをしました。

管理職は「1on1ミーティング」のスキルを磨くことは大事だと思う。
スタッフの成長を促したり、キャリアアップを図るためには面談は欠かせない。でも"面談"と言ってもその"方法(武器)"を知らなければ、どのようにキャリアアップにつなげればよいかわからず、面談のつもりが雑談に終わりかねない。

本日のテーマ

【介護施設】スタッフとの面談方法【ティーチング・コーチング・1on1ミーティングの違いを解説】

筆者

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職にとって必要な情報をシェアしていきたいと思います。

この記事を読む価値

  • スタッフのキャリアアップへの促し方がわかります。
  • 1on1ミーティングの理解が深まります。
  • 明日から使える内容です。

 

早速、見ていきましょう。

ティーチングとは

パソコンで指導している場面
とも
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ティーチングとは、「知識や経験のない人或いは少ない人に、自身の知識、指示、アドバイスを与えていくこと」とされています。

よくある【面談】とは"ティーチング"の要素が大きいです。

よくある面談では基本的に上司から部下へ、以下のような内容に対してティーチングしていきます。

よくある面談で話し合う内容
  • 部下の習熟度
  • 業務態度等の改善点
  • 緊急性や重要性

例えば、「〇〇さんは、働きだして2年目だし、こういうことも出来るようになって欲しい。」もしくは「後輩の指導を△△△のようにお願いしたい」といったものです。

そして"ティーチング"は、矢印が上司から部下へ、一方通行なことがポイントです。

後で述べる"コーチング"とは相手から答えを引き出し、自己決定や自己解決を支持することです。

矢印が上司と部下、双方向になります。

ティーチングは、以下のようなイメージです。

ティーチングでよく使う言葉
  • 「~のように改善して欲しい」
  • 「もう少し~してみてはどうだろうか」
  • 「~を伸ばしてもらえると次の段階にいけますよ」

そしてそれらを定期的にフィードバックすることにより部下は成長できます。

若手やスキルや知識がない部下にティーチングは必要です。

ですが、中堅やベテランには、「言われたことだけしかやらなくなる、受身人材になってしまう」などの逆効果になる場合もあります。

コーチングとは

女性二人が面談をしている場面
とも
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"コーチング"とは相手から答えを引き出し、自己決定や自己解決を支持することです。これは上司と部下が一緒に目標を見つける作業です。

上司の姿勢は、あくまで部下自身が目標(ゴール)を見つけられるように、その道筋へのサポート役に徹することです。

例えば以下のような質問を投げかけます。

コーチングでよく使う言葉
  • どんなときにやりがいを感じるのか
  • 仕事を通して、何を達成したいか
  • 将来どのようなキャリアを歩みたいのか

投げかけに対して、すぐに返答できる人もいればそうでない人もいます。

すぐに返答できない人に対しては、その人の価値観や過去の体験などを引き出しサポートします。

部下は目標(ゴール)を見つけるプロセス段階で、自分の可能性や内発的気付きを得られます。

そしてこれは"上司"と"部下"という上下関係では成り立ちません。

対等な立場であることが求められます。

コーチされる側が少しでも上下関係を悟れば、「上司に気に入られるようなことを言っておこう」という思考が生じてしまいます。

なので毎日同じ部署で働いている直属の上司とでは難しいかもしれません。

もし可能なら担当部署の異なる役職者や、もしくは同じ立場の職員とセッションすることをお勧めします。

1on1ミーティングとは

グッドをしている男の人
とも
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"1on1ミーティング(以下1on1)"とは、上司が部下の自立的成長をサポートする場です。

1on1は多くの場合、週に1回、最低でも月に1回程度実施され、頻繁に行なわれるものです。

また、1回の面談時間は会社や部署、職種によっても様々ですが「短期間で定期的に実施する」ことがこの1on1のポイントです。

1on1は以下のように進めます。

1on1の進め方
  1. テーマを決める
  2. 事前準備をしておく
  3. 理由を引き出す(価値観)
  4. 価値観を確かめて応答を得る(『これであっていますか?』の問いにYESが出るまで繰り返す)
  5. 1~3をキーワードで伝え返す
  6. 価値観を承認する「それは素晴らしいですね」
  7. 価値観を満たし、ゴールを達成する行動を引き出す「ではまず何からしていきましょう?」
  8. そうして行動を引き出した後に「次回はいつしますか?」と予定をたてる

具体的に解説していきます。

1.テーマを決める

部下の主体性を引き出すことが目的となるため、テーマは何でもOKです。

目的はあらかじめ部下に伝えておく必要があります。

今回は「業務改善」をテーマに考えていきます。

2.事前準備を行う

部下は「業務改善」についてあらかじめ自分の意見を考えておく必要があります。

短時間で行うため、テーマに沿った内容スムーズに話が進むように何を話すか考えておきましょう。

3.1on1を実施

部下が話したい「業務改善案」を聞き出します。

そしてどのような価値観から、その業務改善案が出たかを確認する質問を投げかけていきます。

例えば、以下のような質問です。

1on1 でよく使う質問
  • 過去の出来事を聴く
  • そこでの具体的な経験を聴く(何をどのようにしたか)
  • なぜその選択をしたのか省察する
  • 他にどのような選択肢があったかを検討する
  • 経験から得た教訓を引き出す
  • 教訓をもとに改善した未来の選択を導く(行動レベル)

質問から出てきた部下の価値観を、しっかりと承認しましょう。

「それは素晴らしいですね」というのが良いかもしれません。

価値観を確認するときは、"バックトラッキング"という技術も駆使しましょう。

これは相手の言葉を正確に繰り返す、自分の解釈を入れないという技術です。

「わたしは、このように受け止めました。」
「わたしは、このように受け止めました、これで合っていますか?」
「わたしは、このように受け止めました、わたしの理解に付け加えることは他にありますか?」

といった技術です。

そして、部下自身がその業務改善案を成功させるためには具体的に何をすればいいのか、を考えられるようにコーチングスキルを使いながら導きます。

より具体的にするには「いつまでに、まずは何から始めるか」なども考えられるとベストです。

「私に何か手伝えることはありますか?」と質問し、寄り添う姿勢を見せておくのもテクニックの一つです。

そして上司は定期的に「これであっていますか?」とフィードバックをしっかり行うことが大切です。

4.今後の計画を立てる

1on1後には、次回の1on1につなげましょう。

「次回は、今日立てた目標がどうだったか振り返りましょう」とお伝えします。

1on1を実施するうえで、以下のような考えは間違いです。

  • 会社へ忠誠心を植え付ける
  • 理論や自分の考え方、流派を押し付ける
  • こうなって欲しい方向に誘導

1on1で重要なのは、上司が敵化※を手放すことです。

敵化とは
  • 私が正しい
  • あなた(あなたたち)は間違っている
  • 変わるべきはあなた(あなたたち)だ
  • 彼(彼女)は敵だ
  • あなたは違った考え方をしている

といった考え。

さらに、1on1で上司のマインドセットがかなり重要です。

上司が必要なマインドセットは下記の5項目です。

上司のマインドセット
  1. 自分の価値観※はどのようなものか?
  2. 自分は何を「鍛える」必要があるのか?
  3. 敵化したり、コントロールしていないか?
  4. 自分がこだわっているのは何か?
  5. 自分はどんなアイデンティティ(自分らしさ)でいるか?

※価値観とは「どのような物事に価値があると判断するか、個人個人の判断価値」のこと。

これらは部下の自立的成長のための重要な問いかけになります。

例えば、「仕事とはこうあるべきだ」という考えなどです。

まずは自分の価値観をしっかりと認識しておく必要があります。

処遇改善加算の算定項目にも役立つ

顎を触って得意そうな顔をする男の人

冒頭でも述べたように、処遇改善加算Ⅰ~Ⅲ共通である[職場環境等要件]のうちの"キャリアアップ"を促す場合にも、これらのスキルは使えます。

[職場環境等要件]とは、「介護職員の賃金以外の職場環境改善に対する取り組みを整備しなさいよ」、という条件です。

下記の表が、職場環境等要件です。

画像

この中で、「上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に対する定期的な"相談"の機会の確保」とうい項目があるように、キャリアアップ制度を考えることは非常に重要です。

キャリアアップ等に対する相談は、職員の年齢や経験認数、役職などによって方法が異なります。

「ティーチング」、「コーチング」、「1on1」を駆使して、その職員に合った方法で面談を実施してみてはいかがでしょうか。

参考:厚生労働省HP

おわりに

ありがとう、とかかれた写真

いかがだったでしょうか。

「ティ-チング」、「コーチング」、「1on1」すべては信頼関係がある上で成立します。

もし上司と部下の間に信頼関係がなければ部下は上司を忖度するような答えを言ったり、または警戒したりし、良い反応を引き出すことはできません。

信頼関係を築くには普段から部下を観察し、しっかりコミュニケーションをとることが必要です。

まずは普段から信頼関係の構築を意識し、そして相談場面ではスキルを駆使して部下の成長を促していきましょう。

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介護士の資格取得/スキルUP/転職について記事を書きています。 作業療法士/介護福祉士/ケアマネージャー資格等の保有