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認知症及び認知症ケア に関する研修|受講後の感想レポート

とも
とも
こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。【認知症及び認知症ケア に関する研修】を受講後の、感想レポートを記事にしました。

筆者(とも)

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。

読者さんへの前おきメッセージ

【認知症及び認知症ケア に関する研修】は、どの介護サービスでも年に1度は開催される研修です。

そして「忙しくてレポートを書く時間が無い…」「レポートなんて書くほど頭が良くない…」「そんなことに労力を費やしたくない…」という方も多いはず。

そんな方のために、参考となる感想レポートを作成しました。

ある程度、どんな研修にも対応できるレポートになっているのではないかと思います。

あなたのレポート作成に、少しでもお役立てできれば幸いです。

研修資料と感想レポートの参考資料

介護施設で勉強会をしている様子

研修資料はつぎの5つです。

認知症で困っている女性
認知症及び認知症ケア に関する研修【認知症の症状・認知症ケアについて】認知症という病気は、その人その人で症状や進行度が異なるため、利用者さんの状態に応じた対応が求められます。よって認知症への理解を深めることで、ケアの質が向上し、利用者さんとの信頼関係を築くことができます。また、適切なコミュニケーションやケアを通じて、利用者さんは安心し、穏やかに過ごしていただくことができます。...
認知症 地域連携
認知症に関する社会の動向を理解する【認知症及び認知症ケア に関する研修】厚生労働省が進めている「認知症施策推進基本計画」を紐解くことで、認知症に関する社会の動向を理解することができます。この計画の目指すところは、認知症の方が安心して、希望を持ちながら暮らせる社会をつくることです。そのために、「新しい認知症観」を提案し、具体的には4つの重点目標を掲げています。ご一緒に、学んでいきましょう。...
認知症の方への関わり
認知症の方への介助:入浴・排泄・食事場面でのサポートと工夫【認知症及び認知症ケア に関する研修】認知症利用者さんとの日々のケアの中で、特に入浴、排泄、食事の介助時には、ご本人の行動や反応に悩むことが多々あります。 なぜそのような反応を示すのか、その背景や理由を多方面から考えることが大切です。 この記事では事例を使って、多方面の視点から対応策を検討する方法をお伝えいます。...
高齢者と介護職が笑顔で接している場面
実践に役立つ訪問介護の認知症研修【認知症及び認知症ケアに関する研修】介護現場では認知症の方と接する機会が増えており、専門知識と実践的なスキルが求められます。本記事では、訪問介護者(ホームヘルパー)が認知症の基礎知識から、日常生活で役立つ具体的なケア方法までを丁寧に解説します。認知症の方の心に寄り添い、安心感と尊厳を保ちながら接するためのヒントを得て、より良い介護を目指しましょう。...
怒っている高齢者
認知症利用者への虐待行為は職員だけの責任なのか?【介護施設の高齢者虐待防止に資する研修】認知症の利用者さんへの対応は非常に大変です。現場での虐待は、すべて職員個人の責任として扱われがちですが、実際には複雑な要因が絡み合っている場合がほとんどです。今回は虐待事例を通して、なぜ虐待が起こってしまうのか、その背景と原因を探り、虐待を未然に防ぐために職場全体で取り組むべきことについて考えていきます。...

これらの資料をもとに、どんな【認知症及び認知症ケア に関する研修】にも対応できるような感想レポートに仕上げました。

そして感想レポートの書き方は、次の記事を参考にしています。

頑張ってレポートを書いている女性
【例文付き】介護研修の感想レポートの書き方|ポイントと注意点を解説!介護施設の研修後に感想文を書くのが苦手だと感じていませんか? 感想レポートは、いくつかのポイントと基本のパターンさえ押さえれば、どなたでも書きやすくなります。 本記事では、介護職員向けに研修後の感想レポートの書き方について、目的や準備、構成、コツ、注意点をわかりやすく解説します。...

もしよろしければ、コチラもご参照ください。

感想レポート例

では実際に感想レポート例をお伝えします。

必要ではない箇所は、省いてお使いください。

はじめに

私は日頃から認知症の利用者さんと接する機会が多く、今回の「認知症および認知症ケアに関する研修」は改めて認知症について理解を深め、自分のケアを見直す良い機会になりました。

研修を通じて学んだ知識や技術、新たに得た気づきを振り返り、自分自身の反省点やこれからの業務にどう活かしていくかをまとめていきます。

認知症の基礎理解

研修ではまず認知症の基礎について学びました。

認知症にはアルツハイマー型や血管性などさまざまな種類があり、進行段階によって現れる症状も異なることを改めて理解しました。

たとえば初期と中期では記憶障害の程度や生活への影響が違い、種類によっても物忘れの出方や性格の変化などに特色があると教わりました。

また、「認知症=物忘れが激しい病気」という漠然としたイメージを持っていましたが、研修の中で「認知症とは単に『忘れてしまう』のではなく、『覚えていたことが思い出せなくなる』ことだ」と説明があり、ハッとさせられました。

これは、かつて自分の中にあった情報を取り出せなくなる状態であり、単なる加齢による物忘れとは質が異なるということです。

この理解により、「どうして何度も同じことを聞くのだろう」と感じていた利用者さんの言動にも、少し寄り添った見方ができるようになりました。

さらに認知症では、記憶力や判断力といった認知機能の低下だけでなく、感情や性格など人格の部分にも影響が及ぶことを学びました。

そのため、症状の現れ方や困りごとも人それぞれです。

穏やかな方もいれば感情が不安定になる方もいて、それはその人のもともとの個性や生きてきた背景に大きく左右されます。

研修を通じて、「認知症だから皆同じような行動をとる」のではなく、一人ひとり違うという当たり前の事実を再認識しました。

そして、その違いを理解することこそが適切なケアの出発点になると感じました。

なお研修では、認知症の中核症状(記憶障害や見当識障害など基本的な症状)とBPSD(行動・心理症状)と呼ばれる周辺症状についても学びました。

中核症状によって生活に支障が出るだけでなく、周囲との関わりの中で不安や混乱が高じることで現れる徘徊・怒りっぽさ・幻覚等のBPSDがあること、その対処法については後述します。

このように基礎知識を整理できたことで、認知症ケアの土台が固まったように思います。

認知症ケアの工夫

研修の中盤では、認知症の方への具体的なケアの工夫について多くの学びがありました。

特に「その人らしさ」を尊重した個別ケアの大切さが強調された点が印象に残っています。

認知症が進行すると、どうしても「できないこと」「失われていく機能」に目が向きがちですが、研修では「できること」「その人の持っている力や個性」に着目するよう指導を受けました。

利用者さん一人ひとりのこれまでの生活歴や習慣、好きなこと・得意なことを理解し、それに合わせたケアを提供することが大事だと学びました。

ただマニュアル通りではなく、ご本人の目線に立ったケアを考える姿勢が必要だという教えは、自分の中で改めて心に刻まれました。

コミュニケーション面では、傾聴と共感の姿勢の大切さを痛感しました。

研修前の自分を振り返ると、忙しさに追われ利用者さんの訴えを十分に聞けなかったり、「それは違いますよ」など否定的に現実を突きつけてしまったりしたことがあったかもしれません。

研修ではロールプレイを通じて、まず受け止めること、最後まで話を聞くことを実践しました。

利用者さんの発する言葉の裏にある本当の気持ちに耳を傾け、「不安なんですね」「困っているんですね」といった気持ちに寄り添う声かけをすることで、表情が和らいだり安心感が生まれたりすることを体感しました。

反対に、「ダメですよ」「違いますよ」といった否定的な言葉が相手を傷つけ、心を閉ざさせてしまう恐れがあることも学びました。

今後はどんな場面でも利用者さんの話に丁寧に耳を傾け、共感をもって応答することを心がけたいと思います。

また、認知症ケアではペース配分も重要だと感じました。

研修で「30秒ゆっくり待ってみましょう」というキーワードが出てきたとき、自分はどれだけ待てていただろうかと考えさせられました。

今までも「利用者さんのペースに合わせているつもり」でしたが、講師から「心の中で30秒数えて待つくらいの余裕を」と言われ、実践してみると、実は途中で口を出したくなる自分がいることに気づきました。

ある参加者の方の体験談では、利用者さんがなかなか言葉が出てこないときについ先回りして言いたいことを推測してしまっていたが、何十秒か沈黙を怖れず待つことで、ご本人が本当に伝えたいことを汲み取れるようになったという話があり、深く共感しました。

私自身も、利用者さんが立ち上がろうとして時間がかかっているときなどについ手を貸したり急かしたりしてしまうことがありますが、焦らず見守る大切さを肝に銘じました。

少し時間はかかってもご本人が自力でできたときには笑顔が見られ、自尊心の保持にもつながると感じます。

今後は「急がば回れ」の気持ちで、利用者さんのペースを尊重したケアを徹底したいです。

研修を通じ、「相手に寄り添う」「共感する」「急がない」というケアの基本を改めて見直すことができました。

現場に戻ってからも、否定しない・傾聴・共感・待つというキーワードを常に意識し、利用者さんが安心できる関わり方を実践していきたいと思います。

BPSD(行動・心理症状)への対応

認知症ケアの難しさとしてよく挙げられるのが、BPSD(Behavioural and Psychological Symptoms of Dementiaの略で、行動・心理症状)への対応です。

研修でも、このBPSDについて詳しく学ぶ機会がありました。

徘徊や怒りっぽさ、妄想、拒否的な言動、大声での呼びかけや不安の訴えなど、BPSDは多岐にわたります。

正直なところ研修前は、そうした症状に振り回され戸惑うことも多く、「どうしてこんな行動をするのだろう」と悩む場面が少なくありませんでした。

しかし研修で講師の話やビデオ事例を通じ、BPSDとして表れている行動には必ず何らかの理由や引き金があることに気づかされました。

たとえ一見奇異に見える言動でも、本人なりの不安・混乱・苦痛の表現であり、過去の経験や環境要因が影響している場合もあると教わりました。

「なぜこの人は徘徊するのか?」ではなく「何を探して歩き回っているのだろう」「何か心配事があって落ち着かないのだろうか」といった視点で考えることが大切だと分かりました。

例えば、夜間に部屋から出て行こうとする方は「家に帰らなきゃ」「仕事に行かなきゃ」という使命感に駆られているのかもしれません。

大声を出す方は、何か伝えたいのにうまく伝わらず、もどかしい気持ちでいるのかもしれません。

このように“行動の背景にある思い”を推測し、理解しようと努める姿勢がBPSD対応の第一歩だと学びました。

具体的なBPSDへの対処法についても、研修でいくつかのポイントが示されました。

まず基本は慌てず冷静に、そして安全確保です。

こちらが感情的になってしまうと事態が悪化するため、深呼吸して落ち着いて対応するよう心がけます。

その上で、いくつか有効だった対応策を以下に整理します。

目線を合わせてゆっくり優しく話しかけること:

上から見下ろすような姿勢や早口の問い詰めは相手にプレッシャーを与えてしまいます。

膝をついて目線の高さを合わせたり、穏やかなトーンで話しかけたりするだけで、相手の落ち着きにつながると学びました。

相手の訴えに共感し、受け入れること:

たとえ現実と違うことをおっしゃっていても頭ごなしに否定せず、「そう思うのですね」「ご不安なんですね」と受け止めます。

例えば食事直後に「昼ご飯はまだかい?」と何度も聞かれるケースでは、「さっき食べましたよ」ではなく「もうすぐできますからね。一緒に待ちましょうか」といった返答をする方がご本人の安心につながると教わりました。

否定せず、安心できるウソも時には必要だという割り切りも、専門職として持ってよいのだと感じました。

利用者さんのペースにケアを合わせること:

本人が落ち着くまで待ったり、興奮しているときには無理に別の行動を押し付けないようにします。

たとえば入浴を頑なに拒否される場合、そのときは無理強いせずいったん引いて、少し時間を置いてから声をかけ直す、他の職員に代わってもらう等の工夫も有効だと学びました。

「だめ!」と言わないこと:

本人の行動を制止する際にも、叱りつけたり頭ごなしに禁止したりしないようにします。

否定的な言葉は相手のプライドを傷つけ、かえって反発心や不安を煽ってしまうからです。

どうしても危険な行動を止める必要がある場合も、「○○しましょう(別の安全な行為の提案)」など、なるべく前向きで優しい言い回しに言い換えることを意識したいと思います。

安心できる環境づくり:

怒りや不安を感じる誘因を減らすため、周囲の環境も見直します。

照明を明るくして影を少なくする、馴染みの家具や写真を置いて安心感を持ってもらう、トイレの場所がすぐわかるよう掲示する等、できる環境調整は積極的に行うべきだと感じました。

研修では他にも、介護現場で頻出するBPSDごとの対応例が紹介されました。

特に記憶障害に起因する「同じ質問の繰り返し」や見当識障害による「帰宅願望」への対応について具体的に学べたのは大きな収穫でした。

どの場合も共通していたのは、“否定せず受け入れて安心させ、それからさりげなく誘導する”という流れです。

私は今後、利用者さんの行動や言葉の奥にある気持ちを考え、それに寄り添った対応を心がけます。

研修で得た知識と具体策を引き出しに、BPSDに直面した際も落ち着いて対処できるようになりたいです。

家族との関わり方

研修では、認知症の方のご家族との関わり方についても学ぶ機会がありました。

現場でもご家族から介護の相談を受けたり、対応に困っておられる様子に接したりすることがあります。

新人の頃はご家族対応に戸惑うことも多かったのですが、今回の研修で専門的な視点からアドバイスをもらい、非常に参考になりました。

まず感じたのは、ご家族もまた認知症ケアの重要な担い手であり、私たちプロの介護職と二人三脚で支えていくパートナーなのだということです。

認知症の方に対しては、ご家族も戸惑いや不安を抱えながら日々接しておられます。

研修では「ご家族への説明・フォローも介護職の大事な仕事」という言葉が印象に残りました。

具体的には、ご家族に対して認知症の正しい知識を伝えたり、ケアのコツをアドバイスしたりすることで、家庭での介護が少しでも円滑にいくよう支援する必要性を学びました。

例えば研修では、ご家族がやりがちだけれど逆効果になりうる対応として「先回りしすぎない」「失敗を責めない」というポイントが挙げられていました。

介護に熱心なあまり何でも代わりにやってしまったり、「また間違えたの!?」とつい叱責してしまったりすると、認知症の方の自尊心を傷つけ症状を悪化させる恐れがあるとのことです。

私自身、ご家族から「何度言ってもわかってくれなくてつい怒鳴ってしまった」と相談を受けた経験がありますが、そのお気持ちは痛いほど理解できます。

研修ではそうしたご家族に対し、「頭では理解していても大変ですよね」とまず共感しつつ、「叱ってしまうとご本人は余計に混乱してしまうかもしれません。

できれば失敗しても責めずに見守ってあげてくださいね」といった伝え方をすると良い、と教わりました。

実際、感情的な叱責はご本人のうつ状態や攻撃的な言動を招き、周辺症状を悪化させる場合があると学び、改めて家族ケアの難しさと重要性を感じました。

また、ご本人の尊厳を守る対応についてもご家族と共有すべき大切な視点だと思いました。

認知症が進行すると介護者側にどうしても焦りや苛立ちが生じ、「早くしてよ!」「なんで分からないの!」という態度を取ってしまいがちですが、研修では「どんなときも一人の人間として尊重すること」を繰り返し強調されました。

ご家族にもその点を理解していただけるよう、例えばおむつ交換や入浴介助の際のプライバシー配慮(身体が見えないようタオルで隠す、同性介助を基本とする等)や、本人を子ども扱いしない言葉遣い・接し方などについて助言できればと感じました。

介護職として、ご本人だけでなくご家族とも信頼関係を築き、チームとして一緒にご本人を支えていく姿勢を持ちたいと思います。

さらに研修では、認知症の方とご家族双方の負担軽減のために社会資源を活用する大切さも学びました。

デイサービスやショートステイの利用を提案したり、家族会(認知症カフェなど)を紹介したりして、孤独に抱え込まないよう働きかけることも介護職の役割の一つです。

特に認知症の方は孤独になると症状が悪化しやすいとも言われますし、ご家族も一人で背負い込むと心身の健康を害してしまいます。

研修を通じて、ケアチーム内だけでなくご家族も含めた包括的なケアの視点を養うことができました。

今後はご家族との面談やカンファレンスの機会に、この研修で学んだことを活かし、ご本人にとってもご家族にとっても最善の支援が提供できるよう努めていきたいです。

リスク管理(転倒・骨折への対応)

介護現場で特に注意が必要なのが、認知症高齢者の転倒・骨折リスクです。

今回の研修でも、リスクマネジメントの一環として転倒予防について学びました。

高齢者にとって転倒は骨折や入院につながりやすく、寝たきりの大きな原因になります。

特に認知症の方は転倒の危険性が高いと聞いていましたが、研修では「認知症高齢者の転倒リスクは認知症でない同年代の約8倍にもなる」という報告例が紹介され、大変驚きました。

その背景には、判断力や理解力の低下によって段差や障害物に気づきにくくなること、見当識障害による混乱や焦りから注意力が散漫になってしまうこと、さらには進行に伴う筋力・バランス能力の低下や服用している薬の副作用でふらつきが出やすいことなど、複数の要因があると学びました。

一口に「転びやすい」と言っても人それぞれ原因が違うので、本当に注意が必要です。

研修では具体的な転倒予防策についても教えていただきました。

まず第一に、環境面の整備です。

利用者さんの居室や共用部の動線上に障害物や滑りやすい敷物がないか確認し、必要に応じて家具の配置を見直すこと。

また、夜間のトイレまでの足元灯を設置したり、ベッドから立ち上がる際の手すりを用意したりといった物理的な対策も有効とのことでした。

加えて、ライターや包丁など危険物は手の届かない場所に移す、床に物を散乱させない等の安心できる環境づくりも重要だと感じました。

実際、環境を整えるだけでも転倒事故はかなり減らせると聞き、自施設でも早速安全チェックを強化しようと思います。

次に身体機能の維持・向上です。

研修では理学療法士の方からお話を伺う機会があり、日常的な運動やリハビリの積み重ねが転倒防止につながると学びました。

認知症の方は運動への意欲が低下しがちですが、散歩や簡単な体操、本人の好きなアクティビティ(庭いじりや室内でできる趣味活動など)を取り入れて、無理のない範囲で体を動かす機会を作ることが大切です。

筋力やバランス能力が維持されれば転倒のリスクは下がりますし、何よりご本人の生活の質向上にもつながります。

また、定期的な健康チェックも欠かせません。

研修では「靴のサイズが合っているか」「視力や聴力の低下に気づいてケアしているか」といった細かな点にも注意を促され、自分では見落としがちな視点だったので勉強になりました。

そして緊急時の備えについても再確認しました。

いくら予防に努めても転倒事故をゼロにすることは難しく、万一転倒が起きたときの対応手順も頭に入れておく必要があります。

研修では、骨折が疑われる場合の観察ポイントや迅速な医療機関への連絡体制、ヒヤリハットの記録と共有による再発防止策の検討などが説明されました。

特に印象に残ったのは、転倒事故の報告書は責めるためでなく予防策を皆で考えるためのものという言葉です。

事故が起きたとき、現場ではどうしても「なぜ防げなかったんだ」と落ち込んだり責任を感じたりしてしまいます。

しかし大事なのは起きてしまったことを教訓にし、チームで知恵を出し合って次に活かすことだと学び、前向きに捉えようと思えました。

このように研修で学んだ知識を踏まえ、今後は利用者さんの安全を最優先に考えた環境整備とケアを心がけます。

日々の業務の中でも、「ここは危なくないか?」「この方は最近歩行がふらついていないか?」とアンテナを高く張り、早め早めに対策を講じていきたいです。

転倒ゼロを目指すのはもちろんですが、仮に起きてしまったとしても重傷につながらないよう、マットレスの活用や見守り強化など継続的に取り組んでいきます。

認知症高齢者の尊厳保持

研修全体を通して一貫していたテーマが、認知症高齢者の尊厳の保持です。

介護の基本理念として「尊厳の保持・自立支援」という言葉はよく耳にしていましたが、研修に参加してその重みを改めて感じました。

認知症の方は記憶や判断力に障害を抱えていても、一人の人格を持った人間であり、かけがえのない人生を歩んできた尊重すべき存在です。

その人らしい人生を全うできるよう支援することこそが認知症ケアなのだと再確認しました。

尊厳を守るケアとは具体的に何か。

研修で学んだこと、そして自身の経験から考えると、それは、本人の意思やプライドを可能な限り尊重することに尽きると思います。

例えば、着替えや食事など身の回りのことをできる限り自分で行ってもらうのも尊厳を守るケアの一つです。

たとえ時間がかかったり不格好になったりしても、職員が先回りして手を出しすぎないように注意します。

ご本人が「自分でできた」「自分の意思で選べた」と感じられる機会を増やすことが、自信や生きがいの保持につながるからです。

私自身、忙しさからつい食事介助でペースを早めてしまったり、汚れるのを心配してこちらでやってしまったりすることがありました。

しかし研修を受けて、目先の効率より利用者さんの自己決定や自立心を尊重することの大切さを改めて胸に刻みました。

また、敬意のある接し方や言葉遣いも欠かせません。

当たり前のことではありますが、認知症の方に対して子供扱いするような口調で話したり、ぞんざいな態度を取ったりしてはいけません。

研修では「認知症の方を前にしたら、自分の親や祖父母に接すると思ってみてください」という言葉が印象的でした。

どんな高齢者の方にもその人なりの誇りや人生があります。

それを踏まえて接しなければ、相手のプライドを傷つけ信頼関係を損ねてしまうと学びました。

たとえこちらの言うことをなかなか理解してもらえず苛立つ場面があっても、決して感情的にならず、「○○さんはどうしたいですか?」「大丈夫ですよ、ゆっくりでいいですよ」といった思いやりのある声かけを心がけようと決意しました。

さらに、自分たち職員同士の何気ない会話にも注意が必要だと思いました。

研修の中で、「施設内で『またすぐ忘れちゃうのよね』『今日も失禁しちゃってさ…』などと利用者さんを主語にして否定的な言葉を使うことがどれほど本人の尊厳を傷つけるか」を考えさせられる場面がありました。

実は思い当たる節があります。

私自身、利用者さんのいないところで「あの方また同じこと聞いてるね」などと話題にしてしまったことがゼロとは言えません。

研修で紹介された参加者の感想文にも、「2020年の認知症の定義見直しを知らなかった」「『すぐ忘れちゃう』『また失禁した』という職員同士の会話が少なくない」という記述があり、ドキッとしました。

そして「今後は原因を皆で探るよう働きかけたい」と結ばれていて、自分も改めなくてはと思いました。

認知症の利用者さんを決して悪気なくても笑いのネタにしたり、不名誉なレッテルを貼った表現を使ったりしないことを強く肝に銘じました。

もし新人職員がそうした発言をしていたら、「○○さんに失礼だよ」とやんわり指摘できる先輩でありたいです。

尊厳保持のためには、施設全体の意識統一も重要だと感じます。

研修でも「職員一人ひとりの倫理観が問われる」との指摘がありました。

どんなに立派なマニュアルや理念があっても、現場で働く我々の意識と行動が伴わなければ絵に描いた餅です。

利用者さんの尊厳を守るとは具体的にどういうことか、スタッフ間で話し合ったり研修内容を共有したりして、皆で理解を深め実践していきたいと思います。

研修を通して得た学びと今後への活かし方

今回の研修を通じて、私は認知症ケアの基本から応用まで幅広く学ぶことができ、自分自身のケアを見直す良い契機となりました。

新人の頃から何となく知っていたつもりの知識も、改めて体系立てて学ぶことで腑に落ちる部分が多々ありましたし、日々の業務で感じていた課題に対するヒントも数多く得られました。

何より、研修を受けたことで自分の中にあった思い込みや焦りに気づき、反省するとともに前向きに改善していこうという意欲が湧いてきました。

「利用者さんに寄り添うケア」「尊厳を守る介護」と口では簡単に言えますが、忙しさの中でつい忘れがちになることもあります。

研修で初心に立ち返り、その大切さを再認識できたことは非常に有意義でした。

研修後の今、私は早速職場でいくつか実践を始めています。

例えば、利用者さんと接するときは以前にも増してゆったりとした気持ちで向き合うよう心がけています。

傾聴と共感を意識し、どんな小さな訴えにも「この方は何を感じているのだろう」と考えながら応対しています。

驚いたのは、自分の気持ちに余裕が生まれたせいか、利用者さんの笑顔を見る機会が増えたことです。

研修で学んだコミュニケーションの工夫やBPSD対応のコツを意識することで、ケアの現場に少し良い変化が出てきたように思います。

もちろん、現実には課題も多く、一朝一夕に全てがうまくいくわけではありません。

それでも、研修で得た知識と技術を仲間と共有しながら一つひとつ実践に移していくことで、着実により良いケアに近づけると信じています。

私は今回学んだことを職場の他のスタッフにも報告会で伝え、チーム全体でケアの質の向上に取り組みたいと考えています。

また、認知症ケアは日々新たな知見が出てくる分野でもあります。

研修で得た学びに満足することなく、これからも文献を読んだり追加の研修に参加したりして、学び続ける姿勢を持ち続けたいと思います。

介護職として成長し続けることで、利用者さんお一人おひとりに寄り添った最善のケアを提供できるよう努めていきます。

最後になりましたが、今回の研修に参加して本当に良かったです。

知識だけでなく、「利用者さんの笑顔を引き出したい」「ご家族の不安を少しでも和らげたい」という初心を思い出し、大きな励みになりました。

この感想レポートを書いたことで学びをより深く咀嚼できましたし、今後の自分の課題も明確になりました。

研修で得たものを糧に、明日からの業務に全力で活かしていきたいと思います。

利用者さんにとって安心できる存在、そしてご家族にとって信頼される存在となれるよう、初心を忘れず研鑽を積んでまいります。

ありがとうございました。

おわりに

いかがだったでしょうか。

この感想レポート例は、具体的かつポジティブな表現を意識し、読み手に伝わりやすい文章を心がけました。

レポートは文章の上手・下手よりも、あなたなりの学びと前向きな姿勢が伝わることが何より大切です。

このレポートが、少しでもあなたのお役に立つことができればうれしいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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