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マニュアル/研修

介護施設の研修資料【緊急時の対応に関する研修】

とも
とも
こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。介護施設の【緊急時の対応に関する研修】の研修資料を記事にしました。

筆者(とも)

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。

読者さんへの前おきメッセージ

高齢者は気温や気圧の影響を受けやすく、介護サービスの利用中に急変することがあります。

また運動機能の低下によって転倒し、怪我を負うこともあります。

このような緊急時に備えて定期的に研修を実施しておくと、職員は慌てることなく適切に対応することができます。

年に1度はこの研修を実施しておくことをおすすめします。

動画視聴のご案内

本ブログ記事と同じ内容の動画です。

動画で見たい方は、画像をタップしてください。

緊急時の対応に関する研修

この記事を読む価値

  • この記事のまま進めることで、研修にできます。
  • 施設のマニュアルとして役立てることもできます。
  • どんな介護サービスにも使えます。

それでは早速、見ていきましょう。

緊急時への準備

マニュアルの整備:

応急処置の方法やAED (自動体外式除 細動器)の使い方、骨折への対応などを含めた緊急時の対応について、日頃から訓練し、全職員で共有します。

詳しくはコチラの記事をご覧ください。

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また、緊急時・急変時の対応マニュアルがまだ準備できていない方は、コチラの記事を参考にし、自社独自のマニュアルを作成してください。

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緊急時の連絡先を把握しておく:

かかりつけ医や関係機関、ご家族などへすぐに連絡できるよう、緊急連絡表を作成しておきます。

ご家族やキーパーソンの電話番号や住所が、知らない間に変更していることもあります。

年に1度は更新するようにしましょう。

協力体制を構築しておく:

緊急時は、対象の利用者さんへの処置はもちろん、ほかの利用者さんへの対応、救急車の要請、ご家族への連絡など、すべきことがたくさんあります。

職員がそれぞれの役を瞬時に把握し、実行できる体制を作っておくべきです。

定期訓練などを通して、指示系統や役割を把握しておく必要があります。

利用者さんのリスクを把握しておく:

既往歴や身体状況(下肢筋力の低下など)、服用している薬などが事故や急変につながることもあります。

よって各利用者さんのリスクを把握しておく必要があります。

また、顔色や声などで「いつもと違うかも…」と気づけるよう、普段から利用者さんの観察をしておくことも重要です。

物品の把握:

緊急対応には、必要なものが揃っていなければいけません。

例えば、AEDや応急処置セット(絆創膏、ガーゼ、包帯、ハサミなど)はすぐ使える状態なのか、定位置に保管してあるのかは、定期的に確認しておきましょう。

そして全職員が保管場所を把握しておくことも重要です。

緊急時対応の手順

症状が重篤なときなどは、119番通報して救急隊を呼んだり、AEDを使わなければならないこともあります。

いざというときに落ち着いて対応できるよう、定期的に練習しておくとよいでしょう。

① 利用者さんの意識の有無を確認する

  • 声かけ
  • 肩を軽くたたく
  • つねる等の痛み刺激を与える、などして反応を確認

② 利用者さんの状態を確認する

  • バイタル(体温、血圧、呼吸、脈拍)
  • 顔色
  • 呼吸状態
  • 痛みの有無
  • 外傷(出血)の有無

こんなときはすぐに119番

  • 意識がない、またはもうろうとしている
  • 呼吸が早い、または遅い
  • 激しい痛みを訴える
  • 骨折している可能性がある
  • 大量に出血している

③ 119番通報する

  • 救急であることを伝える
  • 利用者さんの年齢・性別・症状を伝える
  • 事業所の所在地を伝える

④ 応急処置や心肺蘇生等を実施する

救急隊が到着するまでの間、利用者さんの予後を考え、できる限りの対応をしましょう。

詳しくはコチラの記事をご覧ください。

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⑤ 救急隊に引き継ぐ

  • 道路沿いまで出て、救急車を利用者さんのところまで誘導する
  • 救急隊が到着するまでの利用者さんの様子や変化、行った処置、 バイタル、既往歴、服用している薬などの情報を伝える

⑥ ご家族へ連絡する

  • 経緯や利用者さんの状況などを伝える
  • 必要物を伝える(健康保険証、診察券、お薬手帳現金(帰りのタクシー代)など

「いつもと様子が違うな」と感じた場合

「ぼんやりしている」「傾眠が長い」「いつもよりしんどそう」など、緊急性は判断できないものの、いつもと違う様子を感じたときは、看護師に報告しましょう。

看護師に伝えること:

  • いつもとどのように違うか
  • いつから今のような状態になっているか
  • 何をしてからそうなったか
  • バイタル
  • 既往歴
  • 服用した薬とその時間

もし介護施設に看護師が不在である場合、かかりつけ医に連絡して相談します。

また、救急車呼ぶか判断に迷った際は「#7119」にかけます。

「#7119」にかけると医師・看護師・相談員が対応してくれて、病気やけがの症状を把握した後、傷病の緊急性や救急車要請の要否の助言、応急手当の方法、適切な診療科目及び医療機関案内等を行っていくれます。

詳しくはコチラをご覧ください。総務省消防庁HP

記録

緊急事態が起きたときは、その内容や対応を記録する必要があります。

記録は5W1Hで情報を整理しましょう。

【5W1H】

  • When:いつ(時間)
  • Where:どこで(場所)
  • Who:誰が(当事者)
  • What:何をしたか(行動)
  • Why:なぜ起きたのか(原因)
  • How:どのように対応するか(対策)

5W1Hを使うことで、客観的な事実を具体的に他者へ伝えることができます。

記録は細かく具体的に

状況と結果を端的に書くのではなく、できるだけ具体的に5W1Hを意識しながら記録しましょう。

適切に記録することで、予防対策や発生時の対応の見直し、利用者さん本人・ご家族とのトラブル防止などに役立ちます。

昼食後、Aさんに意識がなく、救急搬送となった。

昼食後、Aさんをトイレにお誘いしようと声をかけると、いつもは笑顔で返事をしていただけるが、今日は目をつむったまま返事がない。

起こそうとしても反応が鈍く、顔色も悪いため看護師を呼んだ。

看護師が痛み刺激を与えても反応が鈍く、バイタルは〇〇/△△まで低下していた。

1分間の呼吸数も〇〇回と低下。

職員2人でベッドへ移動し、足を上げた状態で仰向けになり、3分経経過したが様子が変わらないため、救急車を要請。

メモをとる

緊急時は誰もが動揺します。

後ほど記録をしようとしても、記憶があいまいになること生じます。

よって看護師・医師から受けた指示なども含めてメモを取っておくと、後から記録しやすくなります。

振り返る

緊急事態に対処した後は、記録とともにミーティングで全職員で振り返ります。

  • 対応はスムーズで抜けなどはなかったか
  • 他の職員と連携をとれていたか
  • 発生を予防する方法はないか

などを考えていきます。

振り返りをすることで、利用者満足度が上がり、その施設のレベルも上がっていきます。

ワーク

研修に時間の余裕があれば、ワークをすることをおすすめします。

お題は2つです。

① 当施設では今まで、どのような緊急事態がありましたか?またはどのような緊急事態が予想できますか?

② そのような緊急事態に備えて、自分は何ができますか?

まずは個人ワークで思いつく限りを書き出します。

そしてグループワークをします。

グループワークでは、個人ワークで書き出した内容をシェアしましょう。

個人ワークを5分、グループワークを10分程度とると、良いかと思います。

おわりに

いかがだったでしょうか。

緊急時の対応は、ベテラン職員でも慌ててしまうものです。

緊急時にスムーズに対応するには、定期的に研修を行うことが大切です。

知識や技術を養うことで、利用者さんの命を守れる介護士を目指しましょう。

この研修資料が、御社の運営にお役立ていただければ幸いです。

それではこれで終わります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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介護士の資格取得/スキルUP/転職について記事を書きています。 作業療法士/介護福祉士/ケアマネージャー資格等の保有