こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。生活相談員を経験することは、自分の成長を実感でき、キャリアアップにもなるのでお勧めです。
介護職から生活相談員への職種変更【ポイント・メリット・デメリットを徹底解説】
筆者
記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。
日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。
読者さんへの前おきメッセージ
介護職をされている人なら、生活相談員と一緒に働いた経験のある人が多いと思います。
生活相談員を見て「大変そう…」と思う人もいれば、「やってみたい」と思う人もいます。
この記事は「やってみたい!」と思っている人に向けて、生活相談員について詳しく学べます。あなたのキャリアに必ず参考になる内容だと思うので、ぜひ読み進めてみてください。
この記事を読む価値
- 生活相談員の業務内容ついて詳しく知ることができます。
- 介護職と生活相談員の違い(給料等)がわかります。
- 生活相談員へ職種変更する場合のポイントを知ることができます。
早速、見ていきましょう。
介護職と生活相談員の業務の違い
介護職の主な業務:
- 入浴・排泄・食事・着脱・更衣介助
- 口腔ケア
- 移動・移乗介助
- 生活援助
- レクリエーション
- 介護記録
生活相談員の主な業務:
- 利用者さんやそのご家族との相談対応
- 関係事業所への連絡・調整、各種手続き
- サービス担当者会議への出席
- 入所や利用開始前の契約等の手続
- 地域との連携
- 帳票類の整備
- 利用者さんのモニタリングの実施
このように、生活相談員は介護サービスの窓口としての役割を担う職種です。
いわば施設の顔となる存在です。
ですので、人間性が良く、マナーに長けていて、仕事もマルチにこなせる人が抜擢されます。
また情報収集のためにあえて介護現場に入る生活相談員もいます。
そして介護現場が人手不足な為、介護職を手伝うことも当たりまえになっている事業所も多いです。
介護職から生活相談員への職種変更を考える理由
新たなキャリアチャレンジ
介護職での経験を活かしつつ、新たなキャリアの挑戦を求める場合があります。
生活相談員の役割は介護職とは異なる側面を持ち、利用者さん、又はご家族の心理的なサポートや多職種とのコミュニケーションが重要となります。
介護職からの転職によって、そういった経験を積むことで将来的にキャリアの幅が広がり、さまざまな職場や役割での活動が可能になると考える人もいます。
スキルや知識の拡充
以下、生活相談員に必要なスキルや知識をあげてみます。
- 介護保険制度の知識
- 医療保険制度の知識
- 外部の人との信頼関係の構築
- クレーム等の問題解決能力
- コミュニケーションスキル
介護職から生活相談員への転職によって、これらのスキルや知識をより深める機会が得られると考える人もいます。
負荷の軽減
介護職は身体的な負荷が大きい職種であり、長時間労働や重労働によって膝や腰にストレスがかかることがあります。
一方で、生活相談員の業務は窓口業務や書類の整備などが多く、身体的な負担はあまりかかりません。
そういった理由から、生活相談員を目指す人もいます。
利用者さんとの関係構築の深化
もちろん介護職でも利用者さんとの信頼関係は重要です。
しかし、生活相談員は生活全体をサポートする視点を持つので、介護現場とは少し異なった信頼関係を築くことができます。
生活相談員を目指す人の中には、「利用者さんとの関係性を今よりもっと踏み込んで築いていきたい」と考える人もいます。
プライベートな面での充実
入所系の介護職は夜勤が必須です。
夜勤を繰り返すと、精神的・身体的な負担が大きいため、自身や家族との時間が制約される場合があります。
一方、生活相談員は日中の仕事がメインとなり、土日祝日が休みである場合が多いです。
仕事とプライベートのバランスを取りやすくなる、という面で生活相談員を目指す人もいます。
生活相談員になる為の条件
- 社会福祉主事任用資格
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 介護支援専門員
- 介護福祉士
- 保育士
自治体によって条件が違う場合があります。
詳しく知りたい人は、お住いの自治体から調べてみてください。
介護福祉士と生活相談員の給料の違い
昔は生活相談員と介護職の給料には、かなり差がありました。
しかし介護職の供給が需要が追い付かず、介護職の賃金UPのため「処遇改善加算」が作られ、生活相談員と介護職の年収の差が縮まりました。
勤務場所によって生活相談員の年収は異なります。
データーを見ると、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の生活相談員が最も年収が高いようです。
もし生活相談員として職種変更を考えている場合は、勤務先の平均年収も確認しておく必要があります。
生活相談員の勤務場所
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
- 短期入所生活介護施設(ショートステイ)
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
- 介護付き有料老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 医療機関
- サービス付き高齢者住宅など
施設の規模によって生活相談員の配置人数は決められています。
例えば、特別養護老人ホーム・介護付き有料老人ホーム・介護老人保健施設では、利用者100人につき常勤で1名以上の配置が必須です。
生活相談員への職種変更のメリット
職務内容の多様性と幅広いスキルの習得
生活相談員は上記のように幅広い業務を担当します。
生活相談員としての役割を果たすために、相談支援の専門知識やスキルを習得することができます。
また、新たな分野に挑戦することで介護の見方が変わり、介護職としての知識や技術を向上することもできます。
コミュニケーション能力の向上
生活相談員は利用者さん、ご家族、ケアマネージャー、その他の専門職等とコミュニケーションが重要になってきます。
職種変更によって、コミュニケーション能力や対人関係のスキルを向上させる機会が増えます。
身体的な負担の軽減
介護職は身体的な負担が大きいです。
その為、介助で腰を悪くしたり、膝に痛みが出たりなど身体的な問題が生じる場合があります。
その分生活相談員は、基本的に窓口業務がメインになるので身体的な負担を軽減させることができます。
キャリアの多様化
生活相談員を経験することで介護保険制度に詳しくなることができ、今後のキャリアとしてケアマネージャーやサービス提供責任者などの幅を持たせることができます。
生活相談員を経験することは、キャリアの多様化を図り、自分の市場価値を高めることができます。
管理職への昇格へ有利になる
生活相談員を兼務している管理職は大勢おられます。
生活相談員は施設の顔なので、管理職が就く場合が多いのです。
もしキャリアアップを目指すなら、まず生活相談員を経験してみることをお勧めします。
生活相談員への職種変更のデメリット
責任が大きい
生活相談員の業務は幅が広く、その分業務量も多いです。
その上、責任重大で一つのミスでケアマネージャーやご家族が離れていってしまいます。
例えば以下のようなミスがあります。
- サービス担当者会議に遅れてしまった
- 報告が遅れた
- 断わり方がまずかった、など
生活相談員の影響で、会社の売り上げが左右されると言っても過言ではないのです。
負担の変化
生活相談員の仕事は精神的な負荷がかかります。
利用者さんのサービスを調整することで、利用者さんにも介護スタッフに対しても責任が生じます。
例えば、利用者さんと介護スタッフに異なった送迎時間を伝えてしまったら、迎えに行った介護スタッフにクレームがいき、自分ではなくスタッフが怒られます。
責任感の強い人であればあるほど、そのようなケースが続くとかなりストレスが溜まってしまいます。
また、その日のうちに完結しない仕事が多い、ということもストレスが蓄積してしまう要因になります。
夜勤が減って収入が下がる
生活相談員はケアマネージャーやご家族とのかかわりが必要なのもあって、基本的に夜勤は入りません。
もちろん基本給は介護職よりも高くなりますが、特養などで夜勤が多い介護職と比べると収入が下がってしまう場合もあります。
これは会社によってまちまちなので、調べてみる必要があります。
業務量が多い
業務量が多く、その分残業が多くなります。
「今日は定時に帰りたい」と思っても、電話がかあってくると帰れません。
僕自身この業界での経験は長い方ですが、毎日定時に帰れる生活相談員を見たことがありません。
介護職から生活相談員への転職を成功させるポイント
知識や情報の習得
生活相談員として必要なスキルや、大まかな仕事内容などを知っておきましょう。
面接の際「なぜ生活相談員として働きたいのか」と必ず聞かれます。
そのとき生活相談員のことを知っていなければ確実に落とされます。
まずはそういった知識を入れることから始めましょう。
関連する資格や研修の取得
生活相談員としての専門性を高めるために、関連する資格や研修プログラムを積極的に取得しましょう。
例えば社会福祉士や社会福祉主事、またはコーチングなどのカウンセリングの知識などが役立つ場合があります。
「生活相談員になる為に資格を取得しました」と採用担当者に伝えると、インパクトが変わります。
ネットワークの構築
生活相談員の職種に関連する人々とのネットワークを構築しましょう。
地域には連絡会や研修会などがたくさんあります。
そのような場で他の生活相談員との交流を図ることで、情報やアドバイスを得ることができますし、人脈を作ることもできます。
経験を活かしたアピール
介護職で培った経験やスキルを、自己PRとして活かすことも重要です。
履歴書や面接で、介護職での経験を具体的にアピールし、生活相談員の役割においてどのように貢献できるかを示しましょう。
自己PRや志望動機の書き方については、別のブログに詳しくまとめていますので、こちらをご覧ください。
転職サイト・転職エージェントの活用
介護業界に特化した転職サイトや転職エージェントは、この業界のこと熟知しています。
エージェントを使うことで、面接対策やキャリア相談などもしてくれます。
その他にもメリットはたくさんあります。詳しく知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。【介護職・医療職の転職者必見】失敗しない為には転職サイト・エージェントをおすすめする理由
おわりに
いかがだったでしょうか。
生活相談員はとてもやりがいを感じる仕事です。
自分の知識だけでは解決できない問題に直面した場合、自分の知見を活かしつつも、各部署への橋渡しがうまくいき、問題が解決したときにやりがいを感じることがあります。
また介護の仕事はどうしても閉塞的な環境になりがちですが、生活相談員は外部との関りが多いので、視野が広がります。
長いキャリアの中で一度は、生活相談員としての経験を積んでみることをお勧めします。
それではこれで終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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