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転職のノウハウ

40歳未経験の男性が介護業界へジョブチェンジするのは無謀?!

もうすぐ40歳。介護の仕事に興味はあるものの、この歳で始められるのだろうか…。全く初めての業界なので、少しでも多くの情報が知りたい。
トモ
トモ
こんな悩みのある人に向けて記事を書きました

こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。40歳からでも全然無謀ではないと僕は思います。

本日のテーマ

40歳未経験の男性が介護業界へジョブチェンジするのは無謀?!

筆者

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

当ブログは医療・介護職に役立つ情報向けに作っていますが、介護士を目指す人へ有益となる情報も発信しています。

読者さんへの前おきメッセージ

「介護の仕事は、体力のある若者しかできない」と考えておられる人もいますが、実際はそうではありません。以下の表をご覧ください。

【介護職の年齢層別パーセンテージ】

30歳未満 6.5%
40歳未満 14.8%
50歳未満 23.9%
60歳未満 23.9%
70歳未満 18.8%
70歳以上 6.5%
無回答 5.4%

※参考:令和3年度介護労働実態調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」

実は50代や60代の人も多く、40代から始めるのは全然遅くないことがわかります。ただし、自分の考えや価値観、目標などに合致している必要があります。この記事は、今後のキャリアの参考となるはずですので、ぜひ読み進めてみてください。

この記事を読む価値

  • 40歳未経験の男性が介護業界へジョブチェンジしてくる理由がわかります。
  • 介護職にジョブチェンジするメリット・デメリットがわかります。
  • 「まず何をすればよいか」がわかります。

 

早速、見ていきましょう。

介護業界への転職をお勧めできない人

ペケポンを作っている男性の絵
トモ
トモ
まず年齢や男女問わず、介護業界への転職をおすすめできない人の特徴をお伝えしていきます。

以下の4つにまとめることができます。

介護業界への転職をおすすめできない人
  1. 身体的に不安がある人
  2. 若輩者や女性からの指導に抵抗がある人
  3. 柔軟な労働時間への対応が困難な人
  4. コミュニケーションスキルに不安がある人

それぞれ具体的に見ていきます。

身体的に不安がある人

介護業界は身体的にも精神的にも負荷の大きい仕事です。

体重が重い人の車い椅子⇔ベッドの移乗介助や、体の大きい人のオムツ交換などもあります。

デイサービスなら一日中立ち仕事で、動きまわらないといけません。

やる気はあっても膝や腰に持病を抱えている方は、この仕事は難しいかもしれません。

若輩者や女性からの指導に抵抗がある人

この業界は30代の役職者や女性管理職も大勢います。

自尊心やプライドが高い人は、「女性から指導されるなんて」とか「こんな若輩者から指導されたくない」と感じる人もいます。

介護の仕事はスタッフ同士の協調性や協力が必須です。

このように感じる方は、周りに悪影響を及ぼす可能性もあるし、その人自身が日々ストレスを感じていしまう結果になることも考えられます。

柔軟な労働時間への対応が困難な人

介護業界では、夜勤や週末、祝日、年末年始など、非常に柔軟な労働時間が求められることがあります。

またスタッフの中には子育て世代も多く、子どもの体調不良等で急な欠員がでることもざらです。

そのような場合、休日であっても出勤の打診がかかることもあります。

こういった対応できない場合、家庭やプライベートとの調和が難しく、勤務が難しくなるかもしれません。

コミュニケーションスキルに不安がある人

ここでいう「コミュニケーションスキル」とは話が上手・下手ではありません。

しっかり聞くことが出来る「傾聴」というスキルです。

この仕事の対象には、認知症を患っておられる方も大勢おられます。

認知症の症状の一つとして、何度も何度も同じ内容をお話になる場合があります。

よって最後まで人の話を聞かない人、直ぐに正論を言ってしまう人、否定をしてしまう人、にはおすすめできません。

40歳男性が介護業界へジョブチェンジしてくる理由

顎に手をつき、悩んでいる男の人

理由は、以下の4つです。

40代男性がジョブチェンジする4つの理由
  1. 家族の介護経験
  2. 前職でリストラされた経緯がある
  3. 「手に職を」と考え、専門的スキルの獲得を目指す
  4. 働き方の変化

それぞれ、具体的に見ていきます。

家族の介護経験

40代になると、両親はだいたい70代で、介護が必要になる場合があります。

40歳の男性が、自身の家族や親族の介護経験を通じて、介護の重要性や意義を実感した場合、介護業界への興味を持つことがあります。

「家族の介護を通じて、他の人々の役に立ちたい」という思いからこの業種を選んだ方にお会いしたこともあります。

前職でリストラされた経緯がある

リストラされた経験を持つ人が介護業界に転職することは珍しくありません。

介護業界は募集も多く再就職しやすいため、応募される人も大勢おられます。

リストラをきっかけに、人生や仕事に対する価値観や目標が変わり、「人々の支援やケアに関わるやりがいのある仕事につきたい」と意欲を持って転職する人もいます。

「手に職を」と考え、専門的スキルの獲得を目指す

介護業界は、高齢化社会の進展とともに需要が高まっている分野です。

40歳の男性が新しいキャリアの機会を求める場合、介護業界への参入はスキルや知識の獲得につながる可能性があります。

スキルや知識、資格等を獲得することで、50代・60代も働き続けることができるため、この業種を選ばれることもあります。

働き方の変化

介護業界以外にもブラック企業はたくさんあります。

もっとひどいところもあります。

前職でのストレスや不満を強く感じていた場合、介護業界は新たな働き方の選択肢として魅力的に映るかもしれません。

柔軟な勤務時間やスケジュール、意味のある人間関係の構築など、より充実感を得られる環境を求めることがあります。

介護職にジョブチェンジするメリット・デメリット

天秤の上にメリットとデメリットがのっている

40代未経験の男性が介護職に転職するメリットは以下のようなものです。

介護職に転職するメリット
  1. 正社員としての採用が可能
  2. 需要の多さ
  3. キャリアアップができる

それぞれ、具体的に見ていきます。

正社員としての採用が可能

他業種では40代未経験の転職で即正社員としての採用は、人手が足りていないブラック企業でない限りありません。

ですが、介護職であれば未経験でも正社員として採用される可能性があります。

また【介護職員初任者研修】の資格を取得していれば、なお正社員としての雇用に有利になります。

介護職員初任者研修についてはこちらの記事をご覧ください。介護職員初任者研修の内容を解説【費用、テスト内容、取得に要する時間、道のり、資格取得後の未来まで】

需要が多さ

高齢化社会の進展により、介護職の需要は非常に高まっています。

2045年まで高齢者は増え続けるというデーターもあります。

転職後も安定した雇用が期待できます。

身体さえ元気であれば、60代や70代でも正社員として仕事をしている人もいます。

キャリアアップができる

40代から介護職を始めても、十分キャリアアップをしていけます。

介護職にはさまざまな専門領域があり、例えば認知症ケアやリハビリテーションなど、特定の分野に特化することができます。

数年同じ施設で働くことで、専門的な知識やスキルを身につけることができ、より高い評価や給与、責任のあるポジションに就く機会が増えます。

またこの業界では、チームのマネジメントや新人教育などの役割ができる人が足りていません。

40代という年齢や他の業界での経験を活かし、リーダーシップや指導力を発揮することで、キャリアアップの機会が広がるでしょう。

介護職のキャリアアップについては、別のブログ記事で詳しく書いていますのでこちらをご覧ください。介護福祉士のキャリアアップにケアマネージャーはおすすめ?【適正・スキル・給料などの比較あり】

次に、40代未経験の男性が介護職に転職する際のデメリットをがえていきます。

デメリットは以下のようなものです。

介護職に転職するデメリット
  1. 体力的な負担
  2. 給与面
  3. 周囲の偏見

それぞれ、具体的に見ていきます。

体力的な負担

体重の重い高齢者をベッドから車いすやトイレに移乗する介助等が頻繁にある場合もあります。

またベッド上のオムツ交換では、一定時間前かがみの姿勢になり腰の悪い人にとってはつらい姿勢を強いられます。

40代になると体力が減り、体力の回復も遅くなります。

身体にかかる負荷を軽減させる技術を身に着けることや、日頃から体をケアする習慣を持つことが重要になってきます。

また夜勤のある施設もあります。

そういった施設で「夜勤をせずに正社員として採用してほしい」といっても門前払いにあいます。

40代未経験から介護業界に転職する場合は、このような面も考慮して施設選びをする必要があります。

給与面

介護職は社会的に重要な役割を果たしているにもかかわらず、給与水準は他の職業と比べて低いです。

介護士の平均年収
  • 平均給与(月収):21.8万円
  • ボーナス:70~100万円
  • 年収:約350万円

※参考元:厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果

国税庁の民間給与実態調査によると、令和元年における日本人の平均年収は約436万円となっています。

これを見る限りでは、年収80万円~90万円程度低いのがわかります。

ですが転職先の企業によっては、ある程度高い給料をいただけるところもあります。

そのような企業が「なぜ高い給料が払えるのか?!」について、別のブログ記事で解説しています。高収入を得るには"介護職員特定処遇改善加算"を算定している会社で働くべき理由【算定要件・分配率等を徹底解説】

周囲の偏見

男性の介護職従事者はまだ少数派であるため、社会的な偏見に直面することがあります。

一部の人々からは、男性が介護職に適していないとの考えが根強く、周囲の理解を得ることが難しいかもしれません。

また40代の未経験者が入職すると周囲の人々から「前の職場で何かあったんじゃないの?」と疑問視されることがあります。

年齢差による職場内のコミュニケーションや調和の課題が生じる可能性もあります。

40歳未経験なら「まずはパートから…」が一般的

面接をしている2人の男の人
トモ
トモ
介護業界では「介護福祉士なら正社員として」というのが普通です。さらに未経験の中高年の採用には、普通は慎重になります。

40代未経験で正社員として採用されるには、以下の条件を満たす必要があります。

40代未経験で正社員として採用される条件
  • よほど良いキャリアを持っている
  • やる気に満ち溢れていると感じられた
  • 目標が明確だと捉えられた
  • 信頼されている従業員の紹介
  • 会社がすぐにでも人手が必要な状況

人手が足りていない会社では、即正社員として採用されますが、めちゃくちゃしんどい思いをする覚悟が必要です。

そうでない場合は、「まずはパートからお願いします」と言われます。

やはり正社員を目指すなら、資格を取得するのがベストです!

まずは資格を取ろう!

学校の授業
トモ
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介護士の資格は、【初任者研修】、【実務者研修】、【介護福祉士】の3つあり、すべて介護職に関連する公的な資格です。 

そして、それぞれレベルが異なります。

一般的には初任者研修 ➡ 実務者研修 ➡ 介護福祉士、の順に資格を取得しています。

資格に関して詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。介護職の資格。初任者研修、実務者研修、介護福祉士の違いは?【介護福祉士資格のとり方まで解説】

まずは【初任者研修】の取得を目指しましょう。

でも初任者研修を取得するのには1~4か月はかかります。

「時間がない」という人にお勧めなのが、″無料で働きながら資格を取得する方法″を使うことです。

それは以下の3つの方法です。

無料で働きながら資格を取得する方法
  1. カイゴジョブアカデミーの「特待生キャンペーン」を使う
  2. 転職サイト【かいご畑】の「キャリアアップ応援制度」を使う
  3. ハローワークを使う

それぞれ具体的に見ていきましょう。

カイゴジョブアカデミーの「特待生キャンペーン」

まずは、カイゴジョブアカデミーの「特待生キャンペーン」です!

簡単に説明すると、一定の条件を満たすことで資格取得を無料で目指しながら、カイゴジョブアカデミーが推薦する会社で働く、といったものです。

カイゴジョブアカデミーの推奨する会社は複数あり、自分に合ったものを選ぶことが出来ます。

この制度を使って、実務者研修や介護福祉士の取得し、さらに正社員として働くことが出来ます。

詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。初任者研修/実務者研修のスクールはここ一択【カイゴジョブアカデミーはなぜ評判が良いのか?!】他社比較あり

転職サイト【かいご畑】の「キャリアアップ応援制度」

転職サイト【かいご畑】の「キャリアアップ応援制度」を使うこともお勧めです!

これも同様で、資格取得を目指しながら仕事ができる制度です。

この制度は、無資格の状態でも有資格者向け求人に就職することができます。

これがどういうことかというと、一般的な会社は保有資格によって給料が違います。その場合、資格保持者と同様の基本給をいただくことが出来ます。

また、資格手当がある会社ならそれをいただくこともできます。

【かいご畑】の「キャリアアップ応援制度」について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。【最新2023年版】介護職おすすめ転職サイト・エージェントBEST3【特徴、口コミあり】

ハローワークを使う

条件を満たすとハローワークを使って、無料で資格を取得することもできます。

ハローワークは公的な機関であるため安心して利用できます。

デメリットとしては、資格取得までに長期間かかることや、振替受講が出来ないことなどがあげられます。

ハローワークについて詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。【初任者研修・実務者研修の取得】費用を無料にできるかも!まずハローワークに行くべき3つの理由。

例:45歳で異業種からジョブチェンジしてきた人

トモ
トモ
僕が働く法人のグループホームで、45歳で異業種から介護業界へ転職した来た人の例です。

この方は実務経験3年を経て、48歳で介護福祉士を取得しました。 

45歳だとギリギリ利用者さんの子供世代なので、コミュニケーションがとりやすく、すぐに現場に馴染むことができました。。

若い職員からの業務・介護技術に対しての指導にも、謙虚に・前向きに・ヤル気を全面に押しながら励んでおられました。

「女性や若輩者から指導されるなんて…」と感じる人もいますが、この方はそういった感情は全くなかったようです。

そして一番大変なのは体力面の管理だそうです。

グループホームだと早番・日勤・遅番・夜勤と4変則勤務なので、身体が慣れるまでは、日々疲れを感じていたとのことでした。

グループホームで7年働いた後、同法人のサービス付き高齢者住宅に異動となり、現在はそこの施設長として勤務されています。

施設長だと精神面やお金の管理などが大変ですが、体力的な問題から解放されて、イキイキと仕事をされています。

おわりに

「Thank you」という文字が並べられている

いかがだったでしょうか。

僕は、40代の未経験からの転職もぜんぜん有りだと思います。

ジョブチェンジは新たな挑戦となりますが、介護業界は充実感ややりがいを感じられる仕事でもあります。

自身のキャリアの目標や価値観と一致するか考え、慎重に選択しましょう。

また、現場の実情をよく理解するために、実際に働いている人の話を聞いてみたり、現場を見たりしてみることをお勧めします。

それではこれで終わります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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