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転職に至る労働環境の問題

なぜ新人介護職員はすぐに辞めてしまうのか?その原因と対策について

異業種から介護業界で働きだしてまだ3か月だけど、もう辞めたい…。思っていたのとイメージが違う。他の新人さんはどんな感じなのだろう…。
とも
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こんな悩みのある人に向けて記事を書きました

こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。今あなたの務めている会社が、あなたに合っていないだけで、別の会社なら十分長くやっていける可能性があります。

本日のテーマ

なぜ新人介護職員はすぐに辞めてしまうのか?その原因と対策について

筆者

記事を書いている僕は、作業療法士として6年病院で勤め、その後デイサービスで管理者を4年、そして今はグループホーム・デイサービス・ヘルパーステーションの統括部長を兼務しています。

日々忙しく働かれている皆さんに少しでもお役立てできるよう、介護職に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。

読者さんへの前おきメッセージ

新人介護職員(入社して3か月程度)は、一般職よりも退職しやすい傾向にあります。

新入時期は「この職場では安心して働ける」と思えることが重要で、逆にそう思えない場合、退職します。

どのような場合に「安心できない」または「この職場は合わない」と感じるのか、具体的にお伝えしていきます。

この記事を読む価値

  • 新人介護職が辞めてしまう理由がわかります。
  • 新人介護職が辞めない会社の特徴がわかります。
  • 新人職員が早期退職をしないための会社の選び方や心構えがわかります。

 

早速、見ていきましょう。

なぜ新人介護職が辞めてしまうのか?実態に迫る

山の頂上で立っている男性の後ろ姿
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新人介護士がすぐにやめてしまう理由を、以下の6つにまとめました。だいたいどれかに該当するかと思います。

仕事の過酷さや負担の重さ

介護職は体力的にも精神的にも要求の高い仕事です。

長時間の立ち仕事や体重の重い高齢者の移乗介助、また認知症高齢者は感情が不安定なこともあり介助者の精神的な負担が伴います。

また入浴介助が多く、肌の弱い人はボロボロになる場合もあります。

新人介護職はこれらの負担に十分な準備や経験を持っておらず、その結果、仕事の過酷さに耐えられずに早期に辞めることがあります。

職場環境や人間関係の問題

新人介護職は、職場の雰囲気や人間関係によっては馴染みにくいことがあります。

「新人いじめ」という言葉があるように、「あの子の態度が気に入らない」と新人に冷たい職場もあります。

ひどい場合では「八つ当たり、濡れ衣、暴言、業務が遅いと毎日言われる、時間内に終わらせても何かにつけて小言を言われる」などハラスメントまがいなことをされる場合もあります。

そのようなことが生じると、新人はすぐに退職してしまします。

役職やキャリアの成長の見通しがない

新人職員の中には「スキルを磨いていきたい」、「管理職を目指していきたい」と考えている人もいます。

よって、勤めた会社にキャリアパスがなく、将来的に自身のキャリアを発展させる機会や道筋を見いだせない場合、モチベーションの低下や他の職場への転職を考えることがあります。

不適切な教育やサポート

ほとんどがこのケースではないでしょうか。

新人介護職は適切な教育や指導、サポートが必要ですが、それが不十分だと仕事に対する不安や自信の欠如が積もります。

このような状況では、新人介護職は仕事に対する適切なスキルや知識を身につけることができず、挫折感を抱き、退職に至ります。

働き方の制約やワークライフバランスの問題

介護職はシフト制や夜勤、週末勤務などの不規則な労働時間が求められることがあります。

「『夜勤はひと月に3回程』』と言われていたのに、実際は7回もある…」ということも多く、プライベートな時間や家族との時間を確保することが難しくなり、ワークライフバランスの不均衡を感じる新人介護職が辞めることもあります。

仕事への情熱や意義の欠如

これは実際に僕の働く現場でもあったのですが、「人に感謝される仕事と思っていたのに、イメージと違った」と思われる人もいます。

実際に働くと、感謝されることばかりではなく、厳しいことの方が多いのが現状です。

新人が長く働ける施設の5つの特徴

夕陽をバックにブランコを楽しそうにこいでいる女性
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以下のような5つの特徴があります。

新人教育やサポート体制が整備されている

新人介護職に対して適切な教育プログラムや研修を提供し、スキルや知識の向上を支援している会社です。

そのような会社では、経験豊富な担当指導者とのマンツーマン指導やフォローアップが行われ、新人介護職が安心して仕事に取り組むことができます。

新人教育については、こちらのブログに詳しく記載していますので、ぜひ読んでみてください。【介護職】新人教育のプログラムが不十分…。そんな課題だらけの職場は転職すべきか?!

ポジティブな職場文化

「新人は皆で教えていこう」という雰囲気があり、新人にとって働きやすい職場環境を整備し、チームワークやコミュニケーションを重視している会社です。

職員皆が新人職員の成長を意識しているので、新人職員は困ったとき、すぐに助けを求めることが出来ます。

働きやすい労働条件

介護業界は人手不足の事業所が多く、労働条件がブラックなところも多いです。

適切な労働時間やシフト制度、十分な休暇や休憩時間の提供など、働きやすい労働条件を整えられていることも大事です。

良い会社は、ワークライフバランスを考慮し、介護職員が自身や家族との時間を確保できるような制度や配慮が行われています。

充実した福利厚生

福利厚生とは、社会保険や退職金制度の提供、賞与や昇給の制度、職員の健康管理や福利厚生施設の利用などです。

福利厚生を見れば「どのくらい社員のことを大事にしているか」がわかります。

福利厚生について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。介護施設の福利厚生を徹底解説【モチベーションアップにつながる福利厚生のいい企業の選び方】

キャリアパスや成長機会の提供

新人介護職が将来的なキャリアや成長の道筋を見出せるような制度やプログラムが提供されています。

スキルアップや昇進の機会、資格支援制度、教育支援などがあり、介護職員が長期的なキャリアを築くことができます。

介護職のキャリア形成について詳しく知りたい方は、こちらのブログを読んでみてください。介護福祉士のキャリアアップにケアマネージャーはおすすめ?【適正・スキル・給料などの比較あり】

これらの特徴を持つ介護施設では、新人介護職がより長く働くことができる環境が整備されています。

職場選びの際には、これらの要素を考慮してください。

自分に合った介護サービスの選び方

OKをしている影の人
とも
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自分に合った介護サービスを選ぶことも早期退職を防ぐうえで重要です。

例えばデイサービスではレクレーションが必須で、大勢の前で喋ることが苦手で辞めてしまう人もいます。

またグループホームでは認知症の方への対応が必須で、認知症対応が不得意で辞めてしまう人もいます。

それでは、介護サービスの種類をお伝えします。

以下の表をご覧ください。

訪問系】は介護士が自宅に訪問して行うサービスです。

通所系】は高齢者が自宅から通うサービスです。

入所系】は高齢者が泊まったり、生活したりする施設です。

訪問系 通所系 入所系
訪問介護(ホームヘルプサービス) 通所介護(デイサービス) 短期入所生活介護(ショートステイ)
訪問入浴介護 通所リハビリテーション(デイケア) 短期入所療養介護
定期巡回・随時対応型訪問介護 地域密着型通所介護 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
夜間対応型訪問介護 療養通所介護 介護医療院
定期巡回・随時対応型訪問介護 認知症対応型通所介護 老人保健施設
介護療養型医療施設
特定施設入居者生活介護(有料老人ホームなど)
地域密着型共同生活介護(グループホーム)

他にも介護サービスはありますが、一般的によくある介護サービスは以上になります。

これらのサービスの内容について詳しく知りたい人は、こちらをご覧ください。厚労省HP

自分に合った介護サービスを選ぶためには、以下の7つのポイントを考慮することが重要です。

職種や業務内容の理解

介護業界にはさまざまな職種や業務が存在します。

まず、自身がどのような介護の役割や業務に興味を持っているのかを明確にしましょう。

ホームヘルパーや介護福祉士、看護師など、それぞれの職種の業務内容や要件を確認して、自分のスキルや興味に合った職種を選びましょう。

施設の特性と理念

介護サービスを提供する施設や組織の特性や理念を調査しましょう。

施設がどのような利用者層を対象としているのか、どのようなケアやサービスを提供しているのかを把握します。

また、施設の価値観や使命感が自分に共感できるものであるかを考えることも重要です。

口コミや評判の調査

実際に働いている人たちの意見や口コミ、評判を調査することも重要です。

インターネットやSNS、口コミサイトなどを利用している介護職は多く、たくさんの声がのっています。

ただしネガティブな意見も多いため、すべてを鵜呑みにせず、しっかりと調査しましょう

職場訪問や見学の機会の確保

施設の実際の雰囲気や働く環境を知るために、職場訪問や見学の機会を確保しましょう。

実際に施設を訪れて、スタッフや利用者とのコミュニケーションを取ることで、自分に合った環境かどうかを判断することができます。

専門職や同僚とのコミュニケーション

同じ職種の専門職や現場で働いている同僚とのコミュニケーションを取ることも重要です。

専門職の方々からの意見や経験談を聞くことで、実際の業務の実態や課題、やりがいを知ることができます。

給与水準とキャリアの展望

給与水準は、介護サービスを選ぶ上で考慮すべき要素です。

介護サービスによって給料はまちまちです。

一般的には特養が給料水準が高い傾向にあります。

また夜勤をするかどうかでも給料は変わってきます。

施設の給与体系や昇給の仕組みを確認しましょう。

また、将来的なキャリアの展望や昇進の機会も重要な要素です。

自分のキャリア目標に合致する施設であるかを考えることが大切です。

地域性や交通アクセス

施設の場所や地域性、交通アクセスの便利さも考慮すべきポイントです。

通勤の負担が少なく、地域の生活環境に合わせた働き方ができるかを検討しましょう。

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これらのポイントを参考にしながら、自身の性格や目標に合った介護サービスを選ぶことが重要です。

入職前にできる限りの情報収集を行い、納得のいく選択をすることが、長期的なキャリアの構築と満足度の高い働き方につながります。

新人介護職がやりがちなミスとその対策

トイレ介助をしている介護職
とも
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新人介護職はミスが続くと、職場にいずらくなり、退職してしまう可能性もあります。どんなミスをしやすいか、事前に知っておくことは重要です。

新人介護職がやりがちなミスと、その対策をいくつか紹介します。

以下は一般的な例ですので、参考程度にご覧ください。

ルールの遵守不足

介助方法にはルールが多いです。

車いすのつける位置やブレーキの確認、食事介助の方法、歩行介助時の立ち位置など、多岐にわたります。

また介護施設内にも細かいルールが多く、新人介護士は業務のルールをすぐには正確に把握しきれません。

そしてそれは、利用者の安全やケアの質に影響を及ぼす可能性があります。

【対策】

まずは入職前のトレーニングや新人教育プログラムをしっかりと受けてメモをし、定期的に振り返ることが大事です。

また、ことあるごとに教育担当者や上司に相談し、不明な点や疑問点を解消しましょう。

ルールを常に確認し、遵守する習慣を身につけましょう。

リスク評価や安全対策の見落とし

介護現場にはいろいろなリスクがあります。

例えば、誤飲や誤嚥、歩行時の転倒、行方不明、車いす移動中にぶつかる、トイレからの転落、などがあります。

新人介護士は、リスク評価や安全対策の知識や経験が不十分で、事故を起こしてしまう可能性があります。

【対策】

基本的な介助方法をしっかり身につけましょう。

教育担当者や上司からの指導を受けながら、安全意識を高めます。

記録の不備

業務に関する報告や記録は、介護事業所には必須です。

監査では記録の有無が確認され、最悪の場合、介護保険報酬の返還を求められます。

新人介護士は、記録の重要性や正確性を十分に理解していないため、報告や記録の不備が生じることがあります。

【対策】

業務に関する報告や記録の方法と重要性を学びましょう。

そして、教育担当者や上司から記録の正確性と適切なタイミングでの記録を教えてもらいます。

チーム内での報告や連絡の手順を確認し、情報共有の不備を防ぐことが重要です。

プライバシーと機密性の侵害

プライバシーや個人情報の保護は重要です。

新人介護士は、利用者のプライバシーや個人情報の保護に対する意識が不足しているため、情報の漏洩やプライバシーの侵害が起こりがちです。

例えば、SNSで利用者の顔写真を載せたり、利用者さんのオムツや着衣を交換する時、カーテンを開放したままで行ってしまったり、利用者の記録を開いたまま机の上に置き、ほかのご利用者に見られてしまったり、などがあります。

【対策】

利用者さんのプライバシーや機密性に関する法律やルールを学びます。

利用者さんの情報を適切に管理し、他のスタッフとの情報共有には慎重に対処しましょう。

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介護現場でのミスを最小限に抑えるためには、適切な研修、教育、指導を受けることが重要です。

そしてミスを起こした場合には、報・連・相を徹底しましょう。

その後、自己評価や反省を行い、改善する姿勢を持つことも大切です。

おわりに

ありがとう、と書いている途中

いかがだったでしょうか。

新人介護職が介護施設をすぐに辞めてしまう施設の特徴、また、長期間働ける施設の特徴について具体的に紹介しました。

この記事を通じて、より良い労働環境である会社を見つけて、介護にやりがいを感じながら長く働けるための手助けになることを願っています。

また、介護施設を運営する側にとっても、新人の定着率向上や職場環境の改善につながる情報を提供できたのではないでしょうか。

それではこれで終わります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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介護士の資格取得/スキルUP/転職について記事を書きています。 作業療法士/介護福祉士/ケアマネージャー資格等の保有